☆☆☆
「ちょっと、話できるか?」
教室から出ようとしたときに呼び止めてきたのは剛だった。
その声にドキッとして振り返る。
剛の真剣な表情を見て、あぁ、とうとうこの日が来てしまったと諦めた。
今日も風の声部へ向かうために急ごうと思ったのだけれど、呼び止められてしまえばそれも叶わない。
私と剛は誰もいなあくなった1年A組の教室へと逆戻りしていた。
窓の外からは運動部たちの掛け声が聞こえてくる。
「そろそろ返事、いいか?」
剛に告白されてもう一週間はたつ。
私も、そろそろちゃんとしないといけないと思っていたところだった。
いつまでも中途半端にしていれば、剛を傷つけてしまうことになる。
だけどいざこうして剛と対峙してみると、うつむいて真っ直ぐに顔を見ることができなかった。
きっと、良い返事ではないことを剛も悟っているだろう。
気まずい空気がふたりにのしかかってくる。
「あの……あの、ね」
勇気を振り絞って声を出す。
緊張して喉がカラカラに乾いてくる。
「ちょっと、話できるか?」
教室から出ようとしたときに呼び止めてきたのは剛だった。
その声にドキッとして振り返る。
剛の真剣な表情を見て、あぁ、とうとうこの日が来てしまったと諦めた。
今日も風の声部へ向かうために急ごうと思ったのだけれど、呼び止められてしまえばそれも叶わない。
私と剛は誰もいなあくなった1年A組の教室へと逆戻りしていた。
窓の外からは運動部たちの掛け声が聞こえてくる。
「そろそろ返事、いいか?」
剛に告白されてもう一週間はたつ。
私も、そろそろちゃんとしないといけないと思っていたところだった。
いつまでも中途半端にしていれば、剛を傷つけてしまうことになる。
だけどいざこうして剛と対峙してみると、うつむいて真っ直ぐに顔を見ることができなかった。
きっと、良い返事ではないことを剛も悟っているだろう。
気まずい空気がふたりにのしかかってくる。
「あの……あの、ね」
勇気を振り絞って声を出す。
緊張して喉がカラカラに乾いてくる。