「担当医に言われたんだ。この調子なら学校へ行くこともできるかもしれないって」

「本当に!?」


一瞬、司と一緒に登下校する光景が浮かんできた。
同じ学校の制服を着て、同じ道を歩く。


「来年、美保と同じ学校の夜間コースに通うことになるかもしれない」

「夜間コース……」


夜間コースは私たちの授業が終わる頃に学校へ来て、3時間ほどの授業を受けるものだった。
確か、夕方4時から7時までだったか。

教室はなく、図書館の奥にある特別室で行われていたはずだ。
1年遅れて入学することになるし、普通に通っても途中で体がついていかなくなるかもしれない。

だから、そう判断したらしい。
少し残念に感じたけれど、それが司の考えたことなら、私に文句はなかった。