私は司の頬にそっと指を這わせた。
温かみのある肌に、安堵して微笑む。


「司くん、また今度お見舞いに来るね」


舞子も司に声をかけて、ふたりで病室を出た。
誰も居なくなった病室は途端に静かで、物悲しく感じられたのだった。