「お前がやるんだよ」


剛が目の前のタンクを指差して言った。


「え……?」

「魔女や魔女の息子と一緒にいるお前こそ、正真正銘の魔女だろ。そじゃないっていうなら、あの屋敷に火をつけてみろ」


なんて無茶な言い分だろう。
魔女じゃないことを証明するために、司の家に火を付けろだなんて!


「魔女なんていない! 叔母さんはただ、肌が弱くてあんな格好をしてるだけなんだから!」

「へぇ、詳しいんだな? やっぱりお前はあいつらの仲間ってことだな」


剛が勝誇ったように笑う。
仲間だと言われたら反論はできない。

私にとって司と司の叔母さんは今や誰よりも大切な存在になっている。


「残念ながら俺たちは肌が弱いだなんて信じない。魔女は狩るだけだ」

「そんな……!」