声だけの存在に夢を見ているのだ。


「じゃなくてさ! これって、幻聴なのかな?」


本当に幻聴が聞こえてきているようなら、病院へ行かないと行けない。
耳鼻科?
それとも精神的なものだろうか?


「どうなんだろうね? でもいいじゃん、カッコイイ子の声なんだから!」


舞子は嬉しそうに私の肩をつついてくる。
舞子に相談してもなにもならなかったことに、私は苦笑と溜息を繰り返したのだった。