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「あいつ、魔女の仲間なんだってよ」

「あの屋敷のでしょ? よくあんなところ行くよねぇ」


廊下を歩いていると他のクラスの生徒たちが私を指差して笑う。
いつからそんなに有名になってしまったんだろう。

ふらふらとした足取りで教室へ入ると、由奈たちからの罵声が飛んでくる。
それももう聞き飽きた言葉ばかりなのに、なぜか私の胸に未だにグサグサと突き刺さってくる。

この日は体操着を切り刻まれていた。
体育の授業は強制的に見学することになってしまった。

体育館でボンヤリと授業を見学し、そのままのろのろと怠慢な動きで教室へ戻る。
体操着はいくらくらいしただろうか。

上履きよりも随分と高いはずだから、次のお小遣いまで我慢しないと買えないかもしれない。
そんなことを思っていると、不意に腕を掴まれて引っ張られていた。

体のバランスを崩して倒れ込んだ先は男子トイレの中だ。
私は冷たい床から相手を見上げる。

腕を掴んで引っ張ったのは剛だったのだ。
剛は冷たい表情で私を見下ろしている。