☆☆☆
なにも変わったことはないはずだった。
これから先もずっと、日常を続けていくものだと思っていた。
翌日の教室内で私は自分の机の前で立ち尽くしていた。
机の天板にはマジックで《魔女》とひとこと書かれている。
あきらかに誰かが悪意を込めて書いたもので、見つけた瞬間呼吸が止まった。
心臓が早鐘を打ち始めて、嫌な汗が背中を流れていくのを感じる。
私はその場に立ち尽くしたまましばらく動くことができなかった。
早くこの悪質なラクガキを消さなきゃいけない。
じゃないと、他の誰かに見られてしまう。
頭ではそう考えることができるのに、行動が伴わない。
呆然と立ち尽くしている間に舞子が教室に入ってきて、咄嗟に机にカバンを置いてラクガキをかくした。
「おはよう舞子。今日は、私の方が先に登校してきてたね」
大丈夫。
いつもどおりの会話に、いつもどおりの笑顔が作れているはずだ。
鼓動の速さまでは舞子に伝わることはない。
しかし、舞子から返事はなかった。
私の横に立ち、ジッと顔を見つめてくる。
なにも変わったことはないはずだった。
これから先もずっと、日常を続けていくものだと思っていた。
翌日の教室内で私は自分の机の前で立ち尽くしていた。
机の天板にはマジックで《魔女》とひとこと書かれている。
あきらかに誰かが悪意を込めて書いたもので、見つけた瞬間呼吸が止まった。
心臓が早鐘を打ち始めて、嫌な汗が背中を流れていくのを感じる。
私はその場に立ち尽くしたまましばらく動くことができなかった。
早くこの悪質なラクガキを消さなきゃいけない。
じゃないと、他の誰かに見られてしまう。
頭ではそう考えることができるのに、行動が伴わない。
呆然と立ち尽くしている間に舞子が教室に入ってきて、咄嗟に机にカバンを置いてラクガキをかくした。
「おはよう舞子。今日は、私の方が先に登校してきてたね」
大丈夫。
いつもどおりの会話に、いつもどおりの笑顔が作れているはずだ。
鼓動の速さまでは舞子に伝わることはない。
しかし、舞子から返事はなかった。
私の横に立ち、ジッと顔を見つめてくる。