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「お前、あの屋敷に出入りしてたんだってな」


それは翌日の学校での出来事だった。
昼休憩の穏やかな雰囲気の中、突如駆けられた言葉に私は唖然として孝明を見つめた。
普段孝明とは挨拶を交わすくらいで、あまり会話をしたことがない。

それがこうして話し掛けてきたということは、よほどのことがあってだろう。


「なに言ってんの？」


返事をしたのは舞子だった。
今まで私と他愛のない会話をしていた舞子は怪訝そうな表情を浮かべて孝明を見つめている。


「噂になってるぞ。美保が屋敷の魔女と仲良くしてるってさ」


その声色は人を見下すような、小馬鹿にするようなもので、私は拳を握りしめた。


「別に、そういうの関係ないと思うけど」


私が誰とどう仲良くしようが誰にも迷惑はかけていないはずだ。
だけど孝明は引き下がらない。