「~~~」

斎月がいきなり悶絶し出したから霞湖ちゃんは不思議そうな顔をしているけど、察している國陽からは睨まれた。

明後日の方を向いておく。

「……霞湖ちゃん、これでいい?」

「い、いいですよっ。優大くんが私のものになる可能性があるなら!」

「すげえ言葉」

思わず笑ってしまうと、霞湖ちゃんは顔を真っ赤にさせた。

「い、いや! 今のは! その!」

「慌てなくていいよ。霞湖ちゃんの気持ちはわかったから」

痛いほど。

「だからまあ……これからもよろしくね?」

「は、はい! 私も本気でいくんで!」

本来の霞湖ちゃんは、とても芯の強い子だった。

一時的に弱くならざるを得なかった霞湖ちゃんがいたとしても、また立ち上がっていくその様を。

隣で、支えていきたいと思った。

心から。

――いつか、霞湖ちゃんが五人家族で笑い合っている日を、願って。