朝食後、時雨は気分がてら屋敷を散策することにした。
さっきは本当にビックリした。
まさかこんなにも直ぐ彼と鉢合わせしてしまうとは。
そんな朝の疲れからか、癒しを求め散歩することに決めたのだ。
「私にも何か…できることないかな」
花嫁として嫁いだはいいが、いつまでも役立たずのままではいられない。異能が無いのだから浄化はまず不可能。ならば別の何かで自分が役に立つ存在だとアピールしなければ!!
「調理場で働いてみる?料理は得意だし…それか庭掃除とか、、」
「ちょっと、そこの小娘!」
「!!」
考えながら歩いてれば後ろから声をかけられる。
振り向けばそこにいたのはお翠さんだった。
あの日、一度だけ門の近くで会ったから覚えていた。
「人間の…しかも小娘の分際で。ここで一体何をしているかしら?」
「あ、すみません。私にも何かお手伝いできることがないか探してるとこなんです」
「は?手伝いですって?」
「はい!花嫁とはいえ、私も鬼頭家の皆様のお役に立ちたいんです」
お翠はそれを聞けばやがてプッと吹き出した。
「人間の分際で何を抜かすの?(笑)アンタが出来る仕事なんて何も無いわよ。身の程をわきまえなさい」
「そんな…私はただ少しでもお役に立ちたいだけで。あの、本当に何でも良いのです。私にも何かできることがあれば頑張りますから」
「お断り」
それにピシャリと返されてしまう。
お翠は心底鬱陶しそうに時雨を見下ろせば、ふんと鼻を鳴らした。
切り目は怒りからか吊り上がれば、時雨を睨みつけていた。
「大体この隠世で生きられると思っていること自体甘いのよ。ここは三大妖家の一つ、鬼頭家の本家なのよ。ましてや白夜様ほどの方がアンタみたいな芋くさい小娘を嫁に迎い入れるなんて。ほんとお気の毒でしかないわ」
「…」
「あの方も苦労されるわ…花嫁でもなければとっくに私が喰ってあげてたとこなのに」
お翠は脅しからなのかボーっと鬼火を出すと近づいてくる。
それにはギョっとして後退りしてしまう。
もしや本気で殺されるのか。
だが直ぐに鬼火を消したお翠は悔しそうに唇を噛む。
どうやら白夜の元に嫁いだ時雨が気に入らないらしい。
「久野家の封印師だかなんだかしんないけど。余計な真似しないで。目障りなのよ。人間の分際で大した力もないくせに白夜様に取り入ろうだなんて。今すぐここを出て行ってくれても構わないのよ?」
「申し訳ありません…」
謝ることしかできず下を向いた。
あの時と何も変わらない。
ただひたすら呪文のように唱え続けてきた言葉。
謝ってはペコペコと頭を下げる姿が、昔と何も変わらず大っ嫌いだ。
「はぁ…分かったのならさっさと消えて。邪魔」
お翠はドンと強く時雨にぶつかれば歩いて行ってしまった。
降り始めた雨が背中越しに聞こえてくれば、時雨は泣きそうな顔を我慢することしかできなかった。
さっきは本当にビックリした。
まさかこんなにも直ぐ彼と鉢合わせしてしまうとは。
そんな朝の疲れからか、癒しを求め散歩することに決めたのだ。
「私にも何か…できることないかな」
花嫁として嫁いだはいいが、いつまでも役立たずのままではいられない。異能が無いのだから浄化はまず不可能。ならば別の何かで自分が役に立つ存在だとアピールしなければ!!
「調理場で働いてみる?料理は得意だし…それか庭掃除とか、、」
「ちょっと、そこの小娘!」
「!!」
考えながら歩いてれば後ろから声をかけられる。
振り向けばそこにいたのはお翠さんだった。
あの日、一度だけ門の近くで会ったから覚えていた。
「人間の…しかも小娘の分際で。ここで一体何をしているかしら?」
「あ、すみません。私にも何かお手伝いできることがないか探してるとこなんです」
「は?手伝いですって?」
「はい!花嫁とはいえ、私も鬼頭家の皆様のお役に立ちたいんです」
お翠はそれを聞けばやがてプッと吹き出した。
「人間の分際で何を抜かすの?(笑)アンタが出来る仕事なんて何も無いわよ。身の程をわきまえなさい」
「そんな…私はただ少しでもお役に立ちたいだけで。あの、本当に何でも良いのです。私にも何かできることがあれば頑張りますから」
「お断り」
それにピシャリと返されてしまう。
お翠は心底鬱陶しそうに時雨を見下ろせば、ふんと鼻を鳴らした。
切り目は怒りからか吊り上がれば、時雨を睨みつけていた。
「大体この隠世で生きられると思っていること自体甘いのよ。ここは三大妖家の一つ、鬼頭家の本家なのよ。ましてや白夜様ほどの方がアンタみたいな芋くさい小娘を嫁に迎い入れるなんて。ほんとお気の毒でしかないわ」
「…」
「あの方も苦労されるわ…花嫁でもなければとっくに私が喰ってあげてたとこなのに」
お翠は脅しからなのかボーっと鬼火を出すと近づいてくる。
それにはギョっとして後退りしてしまう。
もしや本気で殺されるのか。
だが直ぐに鬼火を消したお翠は悔しそうに唇を噛む。
どうやら白夜の元に嫁いだ時雨が気に入らないらしい。
「久野家の封印師だかなんだかしんないけど。余計な真似しないで。目障りなのよ。人間の分際で大した力もないくせに白夜様に取り入ろうだなんて。今すぐここを出て行ってくれても構わないのよ?」
「申し訳ありません…」
謝ることしかできず下を向いた。
あの時と何も変わらない。
ただひたすら呪文のように唱え続けてきた言葉。
謝ってはペコペコと頭を下げる姿が、昔と何も変わらず大っ嫌いだ。
「はぁ…分かったのならさっさと消えて。邪魔」
お翠はドンと強く時雨にぶつかれば歩いて行ってしまった。
降り始めた雨が背中越しに聞こえてくれば、時雨は泣きそうな顔を我慢することしかできなかった。



