「お菓子でもスイーツでもアイスでも好きなものを選んで」

「そう言われても……」

「プリンは好き?」

「う、うん」

「じゃあ、シュークリームとエクレアなら?」

「うーん……エクレアの方が好きかな」

「おっ、新作のスイーツも出てるじゃん」


輝先輩は、私の好みを尋ねながらも、カゴの中に商品をポンポン入れていく。
しかも、すぐに私への質問はなくなり、彼はいくつかのスイーツを選んだ。


そのまま会計を済ませてしまい、イートインスペースに連れて行かれた。


「好きなやつ選んで」


スフレが乗ったプリン、エクレア、小さなパフェ、バスクチーズケーキ。
さらには、ティラミスとクリームを挟んだチョコクッキーに、カヌレやロールケーキまである。


「こんなに買ってどうするの?」

「ふたりで全部食べる。昨日バイト代が出たばかりだし、遠慮しなくていいよ」


笑顔の輝先輩に「どれがいい?」と訊かれて、「バスクチーズケーキがいい」と言うと、彼は笑顔で手渡してくれた。