だけど、輝先輩とはそういうのとはどこか違う。
一緒にいて楽しいというのもあるし、もちろんお互いに似たような経験をしているからか、不躾に傷つけられることもない。
彼が私に詳しい事情を訊かないように、私も詮索したりはしない。
そういう関係性は不安や余計な心配がなくて、心を強張らせる必要がない。
輝先輩とはまだ知り合ってから間もないけれど、彼なら故意に私を傷つけないという信頼もあってか、ある意味で真菜と一緒にいるよりも気楽だった。
彼女だって私を傷つけることはないけれど、中学からの付き合いだからこそ必要以上に気を遣ってくれている。
それを知っているから、私も前のように気安く接することができずにいる。
どこかで少しだけ、お互いに不必要に気を遣い合っているのだ。
反して、輝先輩とはそういうことがない。
きっと、選手生命を絶たれた者同士、お互いにわかり合えることがあるから。
それは恐らく、私だけじゃない。
この関係は、彼にとっても心地好いんだと思う。
ただの傷の舐め合いかもしれない。
輝先輩の優しさに甘えているだけかもしれないし、ラクな場所に逃げているだけかもしれない。
それでも、世界でただひとり、彼だけが私の気持ちを理解してくれている。
輝先輩となら、〝お互いの傷を癒し合える〟。
そんな風に思ってしまうんだ。
一緒にいて楽しいというのもあるし、もちろんお互いに似たような経験をしているからか、不躾に傷つけられることもない。
彼が私に詳しい事情を訊かないように、私も詮索したりはしない。
そういう関係性は不安や余計な心配がなくて、心を強張らせる必要がない。
輝先輩とはまだ知り合ってから間もないけれど、彼なら故意に私を傷つけないという信頼もあってか、ある意味で真菜と一緒にいるよりも気楽だった。
彼女だって私を傷つけることはないけれど、中学からの付き合いだからこそ必要以上に気を遣ってくれている。
それを知っているから、私も前のように気安く接することができずにいる。
どこかで少しだけ、お互いに不必要に気を遣い合っているのだ。
反して、輝先輩とはそういうことがない。
きっと、選手生命を絶たれた者同士、お互いにわかり合えることがあるから。
それは恐らく、私だけじゃない。
この関係は、彼にとっても心地好いんだと思う。
ただの傷の舐め合いかもしれない。
輝先輩の優しさに甘えているだけかもしれないし、ラクな場所に逃げているだけかもしれない。
それでも、世界でただひとり、彼だけが私の気持ちを理解してくれている。
輝先輩となら、〝お互いの傷を癒し合える〟。
そんな風に思ってしまうんだ。