している、あたふた。
 その様子を感じ取ったのか。
 拓生くんが少し心配そうな表情(かお)で私のことを見ている。


 そんな拓生くん。

 対して。

 なぜか涼しい表情(かお)をしている一輝くん。



 この状況。
 思う、見ていて。


 できない、もう。
 逃げる。
 この状況から。


「結菜ちゃん?」


 できない、逃げること。
 この何ともいえない空気から。


 そう思っていると。
 拓生くんが私の名前を呼んだ。

 戸惑う、その呼びかけに。





 拓生くんの呼びかけ。
 できない、なかなか返答することが。


 それだからだろうか。
 ますます微妙な空気になり。
 その空気が私と一輝くんと拓生くんを覆う。



 できない、耐えることが。
 そんな空気に。


「結菜ちゃんが言えないなら
 僕が言うよ」


 この空気。
 感じている、限界を。

 そんなとき。
 言った、またもや。
 一輝くんが。
『僕が言うよ』と。



 正直なところ。
 これ以上、何も言ってほしくない。
 一輝くんに。

 出てきそう、また。
 爆弾発言。
 一輝くんの口から。


 そう思うと。
 止まらない、ヒヤヒヤが。