「やっぱり今日は一緒に寝よう、結菜ちゃん。
僕、結菜ちゃんが一緒に寝てくれないと寂しくて凍えそうだよ」
「えっ⁉ 一輝くんっ⁉
それとこれとは話が違うと思うけどっ」
「えー、違わないよー」
『違わないよー』って⁉
一輝くんっ‼
やっぱり中身、変わってしまった⁉
「ちょっと一輝くんっ⁉
きゃっ‼」
一輝くんは、再び私を横にした。
そして一輝くんも。
再び私のすぐ隣で横になった。
またまた一輝くんとの身体の密着度がすごい。
ただでさえ身体の密着度がすごい。
それなのに一輝くんは、さらに私のことをぎゅっと抱きしめた。
一輝くんに抱きしめられている。
それだからか、緊張でガチガチに固まってしまった。
「結菜ちゃん、あったかい」
一輝くんっ‼
なぜ君はっ。
そんなにも余裕な感じなのっ⁉
どうやって私に想いを伝えよう。
そのことを本当に二週間悩んだのっ⁉
今の一輝くんの言動からすると。
ちょっと信じがたいんですけどっ‼
「あっ‼」
って、びっくりした。
一輝くん、今度はどうしたの⁉
「大事なことを結菜ちゃんに訊くのを忘れていた」
大事なこと?
そう言った一輝くんの様子は焦っているように見える。
「あのさ」
「なぁに、一輝くん」
「結菜ちゃんってさ」
一輝くん。
なんだか訊きづらそうにしている。
そんなにも訊きづらいことなのだろうか。
「……いるの……?」
『いるの』って何が?