「そういえば
 一輝くんは夕方くらいに来るって
 彩月から聞いていたから
 少しびっくりしたよ」


「ごめんね。
 ここに来る前に連絡しようと思ったんだけど。
 結菜ちゃんのことをびっくりさせたくて。
 あと少しでも早く結菜ちゃんに会いたくて」


 ……え~っと。
 今のは……。


 一輝くんが言った『少しでも早く会いたくて』。
 それは、どのように解釈をすればいいの?



 って。

 違う、違う‼

 そんなに深い意味はないと思う。


「ありがとう、
 一輝くんにそう言ってもらえて嬉しい」


 とりあえず普通にお礼を言っておこう。


「本当っ?
 ありがとう、結菜ちゃんっ。
 僕、結菜ちゃんに『嬉しい』って言ってもらえて嬉しいっ」


 え。

 一輝くん⁉


 一輝くんは私の方に近づいてきて……。