「それで、
 気付いてるんだろ、俺の気持ちに」


 拓生くんの言葉に。
 一輝くんは無言。



 というより。
 できなかった、返事が。


 拓生くんの言ったこと。
 当たっているから。


「大丈夫だよ。
 君たちのことは結菜ちゃんから聞いたから」


 拓生くんは話を続ける。
 返事がない一輝くんに。


「もう結菜ちゃんとは二人で会わないから」


 言い切った、拓生くんは。
 一輝くんに。


「本当ですか?」


 やっと口を開いた、一輝くん。


「本当だよ。
 そんなこと噓を言ってどうする」


「そう、ですよね」


 拓生くんの言葉に。
 安心した様子の一輝くん。