そしてベンチに座り。
 リラックスしている、一輝くん。







 そんな一輝くんとは正反対。
 できていない、全く。
 リラックス。



 なぜなら。
 思い出しているから。
 拓生くんのことを。

 この公園は。
 放課後、待ち合わせていた。
 拓生くんと会うときに。


 だからなのかな。
『ここで拓生くんと待ち合わせていたな』なんて。





 って。

 それだけじゃないよね?
 思い出している理由。


 伝えなければいけないから。
 ということもあるからだよね。

 拓生くんに私と一輝くんのことを。



 だけど。
 その前に。


「……一輝くん」


 一輝くんに。


「なぁに、結菜ちゃん」


 伝えておかなければ。


「あのね」


 伝えなければいけない、拓生くんに。


「拓生くんに」


 私と一輝くんは。


「伝えなければ……いけなくて」


 恋人同士になった。
 そのことを。


「私と一輝くんのことを……」


「やっぱり、そうだよね」


 えっ?