重なった、やさしく。
 一輝くんの唇が私の唇に。



 聞いた、一輝くんの甘い声を。
 それだけでも、とろけてしまいそうになっている。


 それなのに。
 一輝くんにキスをされ触れられると。

 止められない。
 私の方が。







 そして。
 一輝くんのキスは。

 やさしいキスから深く甘いキスへ。


 深くて激しくて。
 息もできなくなりそうなくらいに。





 してきそう、朦朧(もうろう)と。
 意識が。


 一輝くんにメロメロで。

 一輝くんに溺れ過ぎて。



 持っていかれる、私のすべてが。
 一輝くんに。


 一輝くん。

 大好き、一輝くん。


「結菜ちゃん、大好き」


 一瞬だけ唇を離して。
 そう言った、一輝くん。


「私も大好き、一輝くん」


 一輝くん。
 私、すごく幸せ。