「ただの友達だよ」


 ケロッとしている、一輝くん。


『ただの友達』
 それは本当なのだろうか。


「うそ」


 そんなこと。
 信じられるわけがない。


 だって。
 私のことを『好き』と言っておきながら。
 別の女の子と二人きりで会うなんて。


「なんで噓だと思うの?」


「なんで、って……」


「言わないなら、
 もっともっと激しいのをするけど?」


 もう。
 なんで今日は。
 こんなにも意地悪なの?


 こうなったら。
 言ってやる、全て。


「だって一輝くん、
 私のことを……好き……だって言ってくれたはずなのに
 他の女の子と二人きりでいるから」


 言ってやった。