「……やっと」
気付いた、本当の気持ち。
伝えた、その想いを。
一輝くんに。
どんな反応するのだろう。
私の想いを聞いた一輝くんは。
緊張してきた、そう思っていると。
そう思いながら。
待っている、一輝くんが何かを言うのを。
そのとき。
開いた、口を。
一輝くんが。
「やっと聞けたぁ~」
続いてそう言った一輝くんは私のことをぎゅっと抱きしめた。
その様子はほっとしているように感じる。
「結菜ちゃんの気持ちが」
私の気持ち。
改めて言葉にした、一輝くんが。
そうすると。
照れくさい、なんだか。
「すごく嬉しい~‼
ありがとう‼ 結菜ちゃん‼」
照れている、一輝くんの言葉に。
そのとき。
一輝くんは私のことを抱きしめながら身体を左右にひねらせた。
「『ありがとう』だなんて」
自分の正直な気持ち。
それを伝えただけ。
だから大丈夫。
わざわざ『ありがとう』と言わなくても。
そう思った。
だけど。
言ってくれる。
そういうときに『ありがとう』と。
一輝くんらしい、そういうところ。
そう思った。
「ううん、ありがとうだよ。
結菜ちゃんも僕のことを好きでいてくれるなんて、
すごく嬉しい」
言われてしまった、改めて。
私の気持ちを。
一輝くんの口から。
そうすると。
恥ずかしい、なんだか。
だけど。
この恥ずかしさ。
それも幸せのうちの一つ。
思う、そうなのかなと。
そうすると。
恥ずかしい。
だけど。
嬉しい。
そんな気持ちにもなる。
って。
ちょっと待って‼
そういえばっ‼
まだ解決していないことがっ‼