「お、お茶でも、どうでしょうか」

大学生くらいの男の子が、彼を待つ私に声をかけてきた。
頼りない雰囲気。慣れていないのは一目瞭然。
私の答えは決まっている。

震える彼の手をとり、くすりと笑い告げる。

「お待ちしておりました」


『姫様。僕は、何度生まれ変わったって必ず……』


#140字小説
『手を取り合う未来』