ほっぺが赤いからりんごちゃん。
いつもからかわれて、それが私は嫌だった。
今はもう何も思わない。

「早く起きて」

布団に包まる彼に覆いかぶさる。

「……重い」
「りんご3個分でしょ」

いつも守ってくれた彼と一緒だから。

「……うん?」

布団から顔を出した彼から不意打ちのキス。
頬が赤らむ。

#140字小説
『頬にりんご』