「ぉ、驚きますよね......、でも本当なんです、
事故の時の衝撃で、私は外に投げ出されて、
そのお陰で、〝あなた〟を守ることが出来ました」
淡々と説明する作り話にしては、
随分と、上手い話し過ぎるし。
〝この場所〟を、
知っていることにも違和感がある。
私がぼやぼや考えていると。
「でも、私はもう戻らなきゃなんです。
〝あなた〟の体の中に、」
麻紀さんはそう俯きながら言った。
「私の体の、なか、」
急にそんなこと言われても、
ぜんぶ一気に飲み込むことなんて出来なくて。
「私と、麻紀さんは、
凄く、正反対だと思うんですけど、
それは、どうして、...............ですか?」
1番の疑問を麻紀さんにぶつけた。