大勢の人が行き交うなか。



「「あっ、」」



目が合った瞬間。



脳を刺激するように、〝あなた〟に何かを感じた。



何を感じたか?って言葉には出来ないことで。



「......っ、あの、移動、しませんか?」



私、高崎真希(たかさきまき)が、
問かければ....................................



「っ、そ、そう、ですね............っ、」



年齢は、20歳の私よりいくつか上だろうか?



落ち着いた雰囲気の女性。



まるで、
私には〝無いもの〟を持ってるようなタイプ。



ひたすら周りに、
〝煩い〟とだけ言われてきた私とは大違い。