「し、ししし、死ぬかと思いましたよ!!」
ジャイアントアントの巣の駆除に向かった俺たちは、無事にその巣の駆除に成功していた。
まぁ、成功はしたんだけどな。
「さすがに、今回は反省だな」
「前回のも反省してください!」
俺がジャイアントアントの巣に向かって上級魔法をぶっ放した結果、崖のような所にできていたジャイアントアントの巣は、所々ひびが入って今にも崩れそうになっていた。
さっきまで塞いでいた出入口からは、黙々と煙が上がっていた。
出入り口を結界で塞いで、上級魔法で巣を爆発させれば一気にジャイアントアントを駆除できるのではないかと思って、俺は巣に上級魔法を放った。
しかし、その上級魔法の威力が想定を超えており、その爆発で地割れのような音と衝撃が巣の外にいた俺たちにまで伝わるほどだった。
リリの結界魔法がなければ、俺たちもどうなっていたのか想像したくもない。
「……あれだけの衝撃を押さえ込むとはな。リリ、成長したな」
「変なところで成長を感じないでください!」
そして、急に無茶ぶりをされたリリはぷりぷりと可愛らしく怒ってしまっていた。
顔が良いせいか怒る姿も絵になるものだなと思って眺めていると、いつぞやと同じようにジトっとした目を向けられてしまった。
微かに瞳が潤んでいるような気がするし、おそらく本当に怖かったのだろう。
さすがに、少し反省である。
「いや、悪かったって。ほら、無事にポチが他のジャイアントアントも倒してくれたし、とりあえず、街に帰ろう」
俺たちがジャイアントアントの巣を駆除している最中に、ポチが巣の周りにいたジャイアントアントも倒していてくれていた。
見たところ、ポチも怪我をしていないようだし、無傷でのクエストの達成ということになる。
そこだけは多少誇ってもいいだろう。
ここに来るまでの間に他のクエストも達成したし、無事に本日行う予定だったクエストを完了することができたしな。
リリは俺が話しを誤魔化したことに気づいていながらも、街に戻ることには賛成のようで、それ以上追及してこようとはしなかった。
俺たちはジャイアントアントを倒したポチを褒めた後に、ポチの背中に乗って街まで帰還したのだった。
「ポチがまた子犬サイズに戻っている」
「きゃん!」
街の門近くまで戻ると、ポチは俺たちを背中から下ろして元の大きさに戻っていた。
いつもの子犬のようなサイズに戻ったポチは、小さな歩幅で俺たちの隣をとててと歩いていた。
多分、素の大きさがこちらなのだろう。
あれだけフェンリルとして強いのに、親においていかれてしまったのは、この体の大きさが原因なのかもしれない。
さすがに、親はポチが大きくなれることは知ってたよな? いや、ポチなら必要に迫られないと、あえて体大きくしようともしないような気がする。
親に置いていかれても、これだけ気にしないでいられるのは、自分の強さを客観的に見て知っているからかもしれない。
今まで戦ってきたどの魔物よりも強いだろうしな、ポチって。
なんというか、かなり心強い仲間ができたものだ。
俺たちはそのまま冒険者ギルドへと向かい、クエストの達成報告を済ませようとカウンターに向かって行った。
「あっ、アイクさん、ちょうど良いところに!」
「お疲れ様です、ミリアさん。クエストの達成報告に来たんですけど……ちょうどいい所?」
ちょうどカウンターにいたミリアの所に向かうと、俺たちがやってきたのを待っていたような反応をされてしまった。
「あ、達成報告ですね。とりあえず、それだけ済ませちゃいましょうか」
ミリアは慣れた手つきでクエストの達成報告を済ませると、俺たちに少しその場で待つように言って、カウンターから引っ込んでしまった。
それから少し待った後、再び戻ってきたミリアの隣にはギルド長のガリアがいた。
「アイク、リリ。クエストご苦労だった。少し話がある、中に入って来てくれ」
ガリアは少し口元を緩めながらそんなことを言うと、俺たちに手招きをした。
なんだろう、あまりよくない予感がする。
それでも、ギルド長からの言葉を無視するわけにはいかず、俺たちはそのまま応接室へと通されたのだった。
ジャイアントアントの巣の駆除に向かった俺たちは、無事にその巣の駆除に成功していた。
まぁ、成功はしたんだけどな。
「さすがに、今回は反省だな」
「前回のも反省してください!」
俺がジャイアントアントの巣に向かって上級魔法をぶっ放した結果、崖のような所にできていたジャイアントアントの巣は、所々ひびが入って今にも崩れそうになっていた。
さっきまで塞いでいた出入口からは、黙々と煙が上がっていた。
出入り口を結界で塞いで、上級魔法で巣を爆発させれば一気にジャイアントアントを駆除できるのではないかと思って、俺は巣に上級魔法を放った。
しかし、その上級魔法の威力が想定を超えており、その爆発で地割れのような音と衝撃が巣の外にいた俺たちにまで伝わるほどだった。
リリの結界魔法がなければ、俺たちもどうなっていたのか想像したくもない。
「……あれだけの衝撃を押さえ込むとはな。リリ、成長したな」
「変なところで成長を感じないでください!」
そして、急に無茶ぶりをされたリリはぷりぷりと可愛らしく怒ってしまっていた。
顔が良いせいか怒る姿も絵になるものだなと思って眺めていると、いつぞやと同じようにジトっとした目を向けられてしまった。
微かに瞳が潤んでいるような気がするし、おそらく本当に怖かったのだろう。
さすがに、少し反省である。
「いや、悪かったって。ほら、無事にポチが他のジャイアントアントも倒してくれたし、とりあえず、街に帰ろう」
俺たちがジャイアントアントの巣を駆除している最中に、ポチが巣の周りにいたジャイアントアントも倒していてくれていた。
見たところ、ポチも怪我をしていないようだし、無傷でのクエストの達成ということになる。
そこだけは多少誇ってもいいだろう。
ここに来るまでの間に他のクエストも達成したし、無事に本日行う予定だったクエストを完了することができたしな。
リリは俺が話しを誤魔化したことに気づいていながらも、街に戻ることには賛成のようで、それ以上追及してこようとはしなかった。
俺たちはジャイアントアントを倒したポチを褒めた後に、ポチの背中に乗って街まで帰還したのだった。
「ポチがまた子犬サイズに戻っている」
「きゃん!」
街の門近くまで戻ると、ポチは俺たちを背中から下ろして元の大きさに戻っていた。
いつもの子犬のようなサイズに戻ったポチは、小さな歩幅で俺たちの隣をとててと歩いていた。
多分、素の大きさがこちらなのだろう。
あれだけフェンリルとして強いのに、親においていかれてしまったのは、この体の大きさが原因なのかもしれない。
さすがに、親はポチが大きくなれることは知ってたよな? いや、ポチなら必要に迫られないと、あえて体大きくしようともしないような気がする。
親に置いていかれても、これだけ気にしないでいられるのは、自分の強さを客観的に見て知っているからかもしれない。
今まで戦ってきたどの魔物よりも強いだろうしな、ポチって。
なんというか、かなり心強い仲間ができたものだ。
俺たちはそのまま冒険者ギルドへと向かい、クエストの達成報告を済ませようとカウンターに向かって行った。
「あっ、アイクさん、ちょうど良いところに!」
「お疲れ様です、ミリアさん。クエストの達成報告に来たんですけど……ちょうどいい所?」
ちょうどカウンターにいたミリアの所に向かうと、俺たちがやってきたのを待っていたような反応をされてしまった。
「あ、達成報告ですね。とりあえず、それだけ済ませちゃいましょうか」
ミリアは慣れた手つきでクエストの達成報告を済ませると、俺たちに少しその場で待つように言って、カウンターから引っ込んでしまった。
それから少し待った後、再び戻ってきたミリアの隣にはギルド長のガリアがいた。
「アイク、リリ。クエストご苦労だった。少し話がある、中に入って来てくれ」
ガリアは少し口元を緩めながらそんなことを言うと、俺たちに手招きをした。
なんだろう、あまりよくない予感がする。
それでも、ギルド長からの言葉を無視するわけにはいかず、俺たちはそのまま応接室へと通されたのだった。