<<page1>>
〇マンション エマの部屋(朝)
ソファーの上で眠っているセンタ
ピンポーンとチャイムが鳴る
目が覚めてソファーから起き上がるセンタ
時計を見て午前10時であることがわかる
<<page2>>
センタ「また寝すぎた」
センタ、周囲を見回すが人の気配はない
センタ(ルーナさんは家にいないのか?)
またチャイムが鳴る
<<page3>>
センタ、玄関に向かって歩いていく
玄関のドアの覗き穴から外を見るセンタ
センタ「!」
玄関の鍵を回して、扉を開くセンタ
<<page4>>
正面にフラーが立っている
フラー「おはようございます、センタさん」
センタ「おはようございます、フラーさん」
<<page5>>
フラー「用事で近くに来たから寄っちゃいました」
センタ「そうですか」
ふわりと笑むフラーを見て、頬を赤くして顔をそらすセンタ
センタ(なんか照れるな・・・)
〇回想に突入 センタが先日の出来事を思い出す
<<page6>>
〇回想 警察署 刑事室
センタとフラーが話している姿
フラー「アタシ、センタさんに恋しちゃったみたいです」
センタ「え?」
驚いた顔になるセンタ
フラー「急にごめんなさい。こんな気持ちになるの、アタシ初めてで・・・」
<<page7>>
センタ(・・・転生後の俺の姿、カッコいいもんな。本当の俺の姿じゃないけど)
苦笑いを浮かべるセンタ
センタ「顔が好みのタイプでしたか?」
フラー「・・・アタシが惹かれたのはセンタさんの心です」
センタ「心?」
<<page8>>
フラー「センタさんがどういう心を持っているのかはわかりません」
センタ(俺もわからないけど・・・)
フラー「でも、アタシが惹かれるような心を持っていることは確かです」
センタ「・・・どうしてそんなことがわかるんですか?」
<<page9>>
フラー「アタシは日頃から多くの人と接しています」
センタ「?」
フラー「だから相手の話し方や返答の言葉、ちょっとした振る舞いとか・・・」
ふわりと笑むフラー
フラー「そういったことからアタシにとって魅力的な心を持っているかどうかわかります」
<<page10>>
少し照れるセンタ
センタ「・・・そうなんですか」
センタ(心って、内面のことだよな)
フラー「まだアタシの片思いだから、これからアタシのことを知っていってほしいです」
<<page11>>
センタ「・・・はい」
ふふっと笑むフラー
フラー「よかった」
いい雰囲気で見つめ合うセンタとフラー
〇回想終了
<<page12>>
〇マンション エマの部屋(朝)
フラーを見るセンタ
センタ(フラーさんは俺のことが好きなんだよな)
フラー「今、お話しても大丈夫ですか?」
センタ「全然大丈夫ですよ」
<<page13>>
〇警察署 廊下(朝)
焦った表情で走っているエマの姿
〇警察署 駐車場(朝)
急いで車に乗り込んで、車を急発進させるエマ
〇車内(朝)
車内に設置されているモニターを見ながら怒った表情になるエマ
<<page14>>
〇マンション エマの部屋(朝)
玄関のドアを開けた状態で楽しそうに話しているセンタとフラー
フラー「12時間も寝たんですか!?」
センタ「でも、まだ眠気が凄くて・・・」
フラー「・・・センタさん、これに息を吹きかけてください」
小型の検出器を取り出すフラー
センタ「?」
<<page15>>
センタ、検出器に息を吹きかける
ピピっと鳴った検出器を操作するフラー
フラー「睡眠薬を飲んでますね」
センタ「いや、飲んでませんよ?」
<<page16>>
フラー「いいえ、強力な睡眠薬を飲んだという結果が出てます」
センタ「え・・・」
意味がわからないという顔になるセンタ
フラー「エマが飲み物に睡眠薬を混ぜたんでしょう」
センタ「!?」
驚いた表情になるセンタ
<<page17>>
センタ「エマが睡眠薬を?」
フラー「たぶん朝のミーティングが終わるまで眠らせたかったんですね」
センタ「どうしてですか?」
階段を勢いよく誰かが駆け上がってくるような音が聞こえる
センタ・フラー「!」
<<page18>>
エマ、息を荒げて自分の部屋の前までやってくる
フラー「おはよう、エマ」
にっこりと笑むフラー
怒りの表情を浮かべているエマ
エマ「フラー、私の家に何の用!?」
フラー「エマに差し入れしようと思って」
弁当が入った袋を差し出すフラー
<<page19>>
エマ「結構よ、もう二度と私の家に来ないで!」
フラー「わかった」
フラー「またね、センタさん」
センタ「はい・・・」
階段を降りていくフラー
<<page20>>
エマ、玄関のドアを閉めて部屋の奥へと歩いていく
センタ、エマについていく
センタ「ルーナさん、俺の飲み物に睡眠薬を入れましたか?」
エマ「え、何のこと?」
センタ「とぼけないでください。フラーさんから聞きました」
<<page21>>
エマ「ああ、そっか」
センタ「なんでそんなこと・・・」
エマ「よく眠れるかなと思って」
笑顔をつくるエマ
呆然とした表情になるセンタ
センタ「・・・意味がわかりません」
<<page22>>
〇道(朝)
電話しながら歩いているフラー
フラー「じゃあ、ルーナ刑事はミーティングの途中で急に体調を崩して早退したんですね」
路上で眠っているホームレスの男性を見るフラー
フラー「わかりました。急ぎの用件ではないので、会った時に本人に直接伝えます」
ホームレスの側に弁当の入った袋を置くフラー
通話を終えて歩いていくフラー
<<page23>>
〇マンション エマの部屋(朝)
話しているエマとセンタ
エマ「朝はセンタのやることが特にないし、ぐっすり眠ってほしくて」
センタ「これからは絶対にやめてください!」
エマ「わかったわ。もうしない」
<<page24>>
エマ(朝にセンタが家で待機する理由を何か考えないと・・・)
フラーの姿を思い浮かべるエマ
エマ(それにしても、あの女・・・家にまで来るなんて)
エマ(センタを本気で狙ってるわね)
エマ(センタを他の女に奪われでもしたら、完全な世界の実現が不可能になる!)
<<page25>>
エマ(あの女が奪い合いの相手となると・・・)
エマ(やばい・・・かなり危機的な状況だわ)
センタを見るエマ
エマ(今日の夜にでも、悩殺するべきね!)
<<page26>>
エマ「!」
テレビが視界に入る
妊婦連続殺害事件のニュースがテレビに映っている
エマ「その事件、私たちも担当することになったわ」
妊婦連続殺害事件のニュースに目を向けるセンタ
<<page27>>
エマ「人ごみの中で妊婦に毒薬を投与して殺害する事件よ」
注射器のイメージ
エマ「犯人は注射器を刺して毒を注入する。その毒が体内に入れば1日もたない」
エマ「これは報道されてないけど、被害者の体に刺さったままだった注射器に紙がついてた」
センタ「紙?」
<<page28>>
エマ「犯人の犯行動機などを文章にして印刷された紙よ」
紙のイメージ
エマ「地獄のようなこの世界に命を生み出そうとする愚かな者たちへ罰を与えるって内容」
センタ「だから妊婦を狙うのか」
<<page29>>
エマ「あと、即死させる殺し方にしないのは、罰として絶望する時間を与えるためだってね」
センタ「犯人として怪しい人物は?」
エマ「まだ浮上してない」
エマ「防犯カメラが設置されてない場所での犯行だから特定は難しい」
<<page30>>
エマ「行くわよ、センタ」
玄関に向かって歩いていくエマ
センタ「どこにですか?」
エマについていくセンタ
エマ「犯行に使用された毒を解析してる研究所」
エマ「今日には解析結果が出るみたいだからね」
<<page31>>
エマ「その毒が判明すれば、入手場所や犯人を絞れるかもしれない」
センタ「電話して確認すれば、行く必要がないんじゃ?」
エマ「電話は盗聴などの可能性があるから非公開の情報を教えてくれないわ」
<<page32>>
〇エマのマンションの駐車場(昼)
車に向かって歩くエマとセンタ
センタ「俺が行く必要あるんですか?」
エマ「センタの能力が必要になる場合もあるかもしれないわ」
エマ(・・・センタを一人にするのは色んな意味で危険だし)
ナレーション『この事件は最悪の結末を迎えることになる』
〇マンション エマの部屋(朝)
ソファーの上で眠っているセンタ
ピンポーンとチャイムが鳴る
目が覚めてソファーから起き上がるセンタ
時計を見て午前10時であることがわかる
<<page2>>
センタ「また寝すぎた」
センタ、周囲を見回すが人の気配はない
センタ(ルーナさんは家にいないのか?)
またチャイムが鳴る
<<page3>>
センタ、玄関に向かって歩いていく
玄関のドアの覗き穴から外を見るセンタ
センタ「!」
玄関の鍵を回して、扉を開くセンタ
<<page4>>
正面にフラーが立っている
フラー「おはようございます、センタさん」
センタ「おはようございます、フラーさん」
<<page5>>
フラー「用事で近くに来たから寄っちゃいました」
センタ「そうですか」
ふわりと笑むフラーを見て、頬を赤くして顔をそらすセンタ
センタ(なんか照れるな・・・)
〇回想に突入 センタが先日の出来事を思い出す
<<page6>>
〇回想 警察署 刑事室
センタとフラーが話している姿
フラー「アタシ、センタさんに恋しちゃったみたいです」
センタ「え?」
驚いた顔になるセンタ
フラー「急にごめんなさい。こんな気持ちになるの、アタシ初めてで・・・」
<<page7>>
センタ(・・・転生後の俺の姿、カッコいいもんな。本当の俺の姿じゃないけど)
苦笑いを浮かべるセンタ
センタ「顔が好みのタイプでしたか?」
フラー「・・・アタシが惹かれたのはセンタさんの心です」
センタ「心?」
<<page8>>
フラー「センタさんがどういう心を持っているのかはわかりません」
センタ(俺もわからないけど・・・)
フラー「でも、アタシが惹かれるような心を持っていることは確かです」
センタ「・・・どうしてそんなことがわかるんですか?」
<<page9>>
フラー「アタシは日頃から多くの人と接しています」
センタ「?」
フラー「だから相手の話し方や返答の言葉、ちょっとした振る舞いとか・・・」
ふわりと笑むフラー
フラー「そういったことからアタシにとって魅力的な心を持っているかどうかわかります」
<<page10>>
少し照れるセンタ
センタ「・・・そうなんですか」
センタ(心って、内面のことだよな)
フラー「まだアタシの片思いだから、これからアタシのことを知っていってほしいです」
<<page11>>
センタ「・・・はい」
ふふっと笑むフラー
フラー「よかった」
いい雰囲気で見つめ合うセンタとフラー
〇回想終了
<<page12>>
〇マンション エマの部屋(朝)
フラーを見るセンタ
センタ(フラーさんは俺のことが好きなんだよな)
フラー「今、お話しても大丈夫ですか?」
センタ「全然大丈夫ですよ」
<<page13>>
〇警察署 廊下(朝)
焦った表情で走っているエマの姿
〇警察署 駐車場(朝)
急いで車に乗り込んで、車を急発進させるエマ
〇車内(朝)
車内に設置されているモニターを見ながら怒った表情になるエマ
<<page14>>
〇マンション エマの部屋(朝)
玄関のドアを開けた状態で楽しそうに話しているセンタとフラー
フラー「12時間も寝たんですか!?」
センタ「でも、まだ眠気が凄くて・・・」
フラー「・・・センタさん、これに息を吹きかけてください」
小型の検出器を取り出すフラー
センタ「?」
<<page15>>
センタ、検出器に息を吹きかける
ピピっと鳴った検出器を操作するフラー
フラー「睡眠薬を飲んでますね」
センタ「いや、飲んでませんよ?」
<<page16>>
フラー「いいえ、強力な睡眠薬を飲んだという結果が出てます」
センタ「え・・・」
意味がわからないという顔になるセンタ
フラー「エマが飲み物に睡眠薬を混ぜたんでしょう」
センタ「!?」
驚いた表情になるセンタ
<<page17>>
センタ「エマが睡眠薬を?」
フラー「たぶん朝のミーティングが終わるまで眠らせたかったんですね」
センタ「どうしてですか?」
階段を勢いよく誰かが駆け上がってくるような音が聞こえる
センタ・フラー「!」
<<page18>>
エマ、息を荒げて自分の部屋の前までやってくる
フラー「おはよう、エマ」
にっこりと笑むフラー
怒りの表情を浮かべているエマ
エマ「フラー、私の家に何の用!?」
フラー「エマに差し入れしようと思って」
弁当が入った袋を差し出すフラー
<<page19>>
エマ「結構よ、もう二度と私の家に来ないで!」
フラー「わかった」
フラー「またね、センタさん」
センタ「はい・・・」
階段を降りていくフラー
<<page20>>
エマ、玄関のドアを閉めて部屋の奥へと歩いていく
センタ、エマについていく
センタ「ルーナさん、俺の飲み物に睡眠薬を入れましたか?」
エマ「え、何のこと?」
センタ「とぼけないでください。フラーさんから聞きました」
<<page21>>
エマ「ああ、そっか」
センタ「なんでそんなこと・・・」
エマ「よく眠れるかなと思って」
笑顔をつくるエマ
呆然とした表情になるセンタ
センタ「・・・意味がわかりません」
<<page22>>
〇道(朝)
電話しながら歩いているフラー
フラー「じゃあ、ルーナ刑事はミーティングの途中で急に体調を崩して早退したんですね」
路上で眠っているホームレスの男性を見るフラー
フラー「わかりました。急ぎの用件ではないので、会った時に本人に直接伝えます」
ホームレスの側に弁当の入った袋を置くフラー
通話を終えて歩いていくフラー
<<page23>>
〇マンション エマの部屋(朝)
話しているエマとセンタ
エマ「朝はセンタのやることが特にないし、ぐっすり眠ってほしくて」
センタ「これからは絶対にやめてください!」
エマ「わかったわ。もうしない」
<<page24>>
エマ(朝にセンタが家で待機する理由を何か考えないと・・・)
フラーの姿を思い浮かべるエマ
エマ(それにしても、あの女・・・家にまで来るなんて)
エマ(センタを本気で狙ってるわね)
エマ(センタを他の女に奪われでもしたら、完全な世界の実現が不可能になる!)
<<page25>>
エマ(あの女が奪い合いの相手となると・・・)
エマ(やばい・・・かなり危機的な状況だわ)
センタを見るエマ
エマ(今日の夜にでも、悩殺するべきね!)
<<page26>>
エマ「!」
テレビが視界に入る
妊婦連続殺害事件のニュースがテレビに映っている
エマ「その事件、私たちも担当することになったわ」
妊婦連続殺害事件のニュースに目を向けるセンタ
<<page27>>
エマ「人ごみの中で妊婦に毒薬を投与して殺害する事件よ」
注射器のイメージ
エマ「犯人は注射器を刺して毒を注入する。その毒が体内に入れば1日もたない」
エマ「これは報道されてないけど、被害者の体に刺さったままだった注射器に紙がついてた」
センタ「紙?」
<<page28>>
エマ「犯人の犯行動機などを文章にして印刷された紙よ」
紙のイメージ
エマ「地獄のようなこの世界に命を生み出そうとする愚かな者たちへ罰を与えるって内容」
センタ「だから妊婦を狙うのか」
<<page29>>
エマ「あと、即死させる殺し方にしないのは、罰として絶望する時間を与えるためだってね」
センタ「犯人として怪しい人物は?」
エマ「まだ浮上してない」
エマ「防犯カメラが設置されてない場所での犯行だから特定は難しい」
<<page30>>
エマ「行くわよ、センタ」
玄関に向かって歩いていくエマ
センタ「どこにですか?」
エマについていくセンタ
エマ「犯行に使用された毒を解析してる研究所」
エマ「今日には解析結果が出るみたいだからね」
<<page31>>
エマ「その毒が判明すれば、入手場所や犯人を絞れるかもしれない」
センタ「電話して確認すれば、行く必要がないんじゃ?」
エマ「電話は盗聴などの可能性があるから非公開の情報を教えてくれないわ」
<<page32>>
〇エマのマンションの駐車場(昼)
車に向かって歩くエマとセンタ
センタ「俺が行く必要あるんですか?」
エマ「センタの能力が必要になる場合もあるかもしれないわ」
エマ(・・・センタを一人にするのは色んな意味で危険だし)
ナレーション『この事件は最悪の結末を迎えることになる』