授業終了を知らせるチャイムがなり、教師が授業を切り上げ、終わりの挨拶をした。

それと同時にカバンを手に取り、猛ダッシュで教室を出て廊下を走り抜ける。

何故ここまで急いでいるのか、それは特に理由はない。

たださっさと帰ってゲームをしたいだけだ。

日課みたいなものだ。

急いで帰って、ログインして夜までゲームをする。
そんな生活をここまで熱中することとなったVRMMO【オルタナティング・オンライン】が発売されたその日からずっとしてきていた。

生きる上での最低限のことだけしかやってこなかった。それ以外の全てを【オルオン】につぎ込んできた。

だからだろうか、

不健康からか身体がふらりと揺れ、頭もクラクラとする。

そこに信号無視をして猛スピードでトラックが突っ込み、俺は轢かれた。

と思ったら白い部屋に居た。

目の前には白い翼の生えた金髪ロングの美少女。

開口一番こう言われる。

「時神悠斗(ときかみゆうと)さん、貴方は亡くなりました」

「さいですか」

「突然のことですので驚かれるのも無理はありません……」

「別に驚いてませんよ」

「順を追って1つずつ説明するのでどうか落ち着いて聞いてください。亡くなられたのに落ち着けと言うのも無理な話かもしれませんが……」

「いやだから驚いてないですって」

な、なんなんだこの人……。全く人の話を聞こうとしないぞ。

多分目の前のこの人は俺の知識上女神様だろう。
そんな人にこんなことをするのは失礼かもしれないが、これじゃあ拉致があかないので許してもらいたい。

「……〜ですので悠斗さんはーーー」

「人の話を聞いてくださいって!!!!! 」

大声で叫ばせてもらった。

かなり失礼なことをしているというのは重々承知してるけど、ほんとに許して。