p1
【王都 城下街】
→王都の街並み。
→平和な雰囲気で人の往来が多くにぎやか。

アリア「お待たせしました~~! 王城で魔獣討伐について報告してきました!」
→アリアが走ってジハルに近付いてくる。

ジハル「おう、ご苦労さん。どうじゃった?」
→ジハルは屋台の肉を食いながら応じる。

アリア「それはもう驚かれましたね……前代未聞のことですから」
→頬を掻いて苦笑するアリア。
→報告の場面を思い出している。

p2
アリア「この後は騎士団にも報告へ行く予定です」
ジハル「何じゃそれは」
→歩き出すアリアとジハル。

アリア「王国を代表する戦闘組織です。歴戦の猛者が在籍してますよ」
→騎士団のイメージ図。
→シルエットでたくさんの強者がいる。

ジハル「ほう、それは気になるのう」
→興味を持つジハル。
→嬉しそうに笑う。

ジハル「さっさと会いに行くぞ! 案内せいっ!」
アリア「わ、わかりました~~!」
→急かすジハル。
→慌てて駆け出すアリア。

p3
【王国騎士団本部】
→基地内の訓練スペース。
→騎士が訓練中(素振りをしたり打ち合ったり)

ジハル「お~、やっとるのう」
→鍛錬中の騎士を見てジハルが嬉しそうに笑う。

アリア「報告に行ってくるので待っててください」
ジハル「嫌じゃ」
→アリアが歩き出そうとする。
→ジハルがあっさりと拒否。

アリア「えっ」
→ぎょっとするアリア。
→フキダシ外で「まさか……」と呟く。

p4
ジハル「ここで一番強いのは誰じゃッ! ワシと決闘せい!」
→ジハルが騎士達に向かって怒鳴る。
→大ゴマで。

騎士達が剣呑な雰囲気になる。
→ジハルを睨んでいる。

アリア「あわわ……」
→一触即発の空気に慌てるアリア。

p5
騎士A「おい、何だお前」
→モブ騎士がジハルに歩み寄る。

ジハルがギロリと睨む。
→凄まじい迫力。

騎士A「うっ……」
→モブ騎士が怯む。

ジハル「臆病者は黙っとれ」
→ジハルが軽蔑した様子で言い放つ。

p6
ジハル「それで最強は誰なんじゃ? 早う出てこい」
→ジハルが周りを見回して発言。

ドラン「呼んだかな」
→国王ドランのシルエットが出現。

アリアと騎士達が驚愕してざわめく。

アリア「こ、国王様っ!!」
→ドランの全身を映す(腰には鞘に収めた刀)
→アリアはセリフのみ。
→大ゴマで。

ジハル「王じゃと?」
アリア「歴戦の英雄ですよ! 竜を斬った逸話もあります!」
→怪訝そうなジハル。
→アリアが焦りながら説明。

p7
ジハル「竜殺しか……面白そうじゃのう」
→ジハルが舌なめずり。
→強敵の出現に歓喜している。

ジハルがいきなりドランに斬りかかる。
→周りが驚くも、ドラン本人は冷静。

ドラン「やめた方がいい」
→ドランが抜刀術で迎撃。
→刃をジハルの首で寸止めしている(刀は逆手持ちで)
→かっこよく大ゴマで。

ドラン「命は大事にすべきだ」
→淡々と述べるドランの顔のアップ。
→目は笑っておらず真剣。

p8
ジハル(ワシより遥かに速い……!?)
→驚愕して動きを止めるジハル。

ロロゥ「抜刀術だ」
→ジハルの背後にロロゥが出現。

ロロゥ「刃の加速が後出しの先制を許した」
→ドランの持つ刀をアップ。

ロロゥ「この男、天才だ」
→ゆっくりと刀を鞘に戻すドラン。
→ロロゥはセリフのみ。

p9
ドラン「君の活躍は聞いたよ。城に戻って魔獣討伐の勲章を……」
ジハル「まだじゃ」
→ドランが親しげに話す。
→ジハルが発言を遮る(怒りを堪えている)

ジハル「次こそ斬る」
→ジハルが抜刀術の構えを取る(逆手持ち)
→ドランの技を模倣。
→大ゴマで。

ドランの目元のアップ。
→驚きと感心を見せる瞳。

騎士A「陛下と同じ構えだと!?」
騎士B「まさか模倣したのかっ!」
→動揺するモブ騎士達。

p10
ドラン「いいだろう。受けて立つよ」
→ドランが微笑して刀を握る。

ジハルとドランは、互いに抜刀術の構えで対峙。
→かなり近い距離。
→大ゴマ。

ジハルの手元をアップ。

ドランの手元をアップ。

p11
いきなり両者の剣が衝突。
→白目で猛然とした感じで。
→大ゴマで。

p12
ジハル「ワシの」
→ドランが刀を弾かれて体勢を崩す。
→ジハルが聖剣を振り抜く。

ジハル「勝ちじゃ」
→ジハルが上段切りでドランに斬りかかる。
→大ゴマで。

暗転のコマ。

p13
ジハルの上段切りが、ドランの肩で寸止めされている。
→ドランは斬られていないことに気付く。
→大ゴマで。

ジハル「これでさっきの負けは帳消しじゃ」
→ジハルが聖剣を鞘に戻す。

アリア「ジハルさん……」
→アリアと騎士達が安堵する。

p14
ドラン「素晴らしい実力だ」
→微笑して静かに感動するドラン。
→敗北しながらも満足している。

ドラン「ぜひとも王国に欲しい才能だね。近衛兵に興味はないかな?」
→ドランがジハルを勧誘。
→逸材を逃がしたくない、という想いが出ている。

騎士A「陛下! 近衛兵とは由緒正しき役職であり、どこの馬の骨とも知れない輩は……」
ドラン「関係ない。文句があるなら彼を倒してみろ」
→モブ騎士が抗議。
→ドランはさらっと反論。

騎士A「くっ……」
→モブ騎士は悔しそうに引き下がる。

p15
ドラン「というわけでどうだろう」
ジハル「断る」
→期待しながら問うドラン。
→あっさり首を振るジハル。

ジハル「ワシは強者を探す旅をするんじゃ。兵にはならん」
→腰に手を当てて堂々と答えるジハル。

ジハル「それより三戦目じゃ! ワシが勝ち越して終わるぞ!!」
→聖剣を振りながら主張するジハル。
→コミカルに。

きょとんとした顔の国王。
→予想外の答えに思考停止。

ドラン「ははは、いいね。とことんやろう」
→自然な表情で笑うドラン。

p16
アリア「誰か止めてくださーーーい!!!」
騎士A「いや無理だろォッ!?!?」
→高速戦闘を始めるジハルとドラン。
→周囲が逃げ惑う。