試作品が大成功に終わったことで自信がついたリオーナ達は、本格的に「世界に色を灯す」活動を始める。
交友関係が広いヒューマのおかげで、リオーナ達の服はどんどん、有名になっていった。
もちろん、中にはリーマのような人も少なからずいたが、リオーナ達は温かく受け入れた。
世界が黒一色から、だんだんそれぞれの色になっていくその様子をリオーナ達は何よりもうれしく思っていた。
そして、リオーナ、ミューナ、ヒューマの三人だけだった計画に、少しずつ人が加わっていって、計画がどんどん大きなものとなっていった。
それだけのことが行われたのは、リオーナが転生してきてからわずか四年の間のことであった。
「服の色はカラフルなのが当たり前」というのが全世界に広がったその時、リオーナが突然世界から姿を消す。
リオーナは神坂蒼空として、再び元の世界に戻っていた。
リオーナであった記憶だけが神坂蒼空に残されていて、悲しみに暮れていた。
神坂蒼空に戻ってから三日後、会社で講習会が開かれた。
ミューナたちにもう会えないことを悲しみ話を全然聞いていなかった蒼空だったが、聞き覚えのある一つの単語を耳にした。
その言葉は「リオーナ」
講習会は「服の歴史」について学ぶものだった。
「リオーナという女性が、世界の常識を変え、世界に色を灯したのです。だから私たちの会社はそのアパレル業界の神様的偉人からとって〝リオーナ〟というのですよ」
その言葉と同時に、ミューナ、ヒューマ、リーマ、ルードマル三世と撮った写真を映し出された。
神坂蒼空がミューナ達の世界に転生したことで世界が狂い、元々神坂蒼空が生きていた世界と、神坂蒼空が転生していた世界が上手く嚙み合って一つの世界になっていたのだ。
白黒で画質もそんなによくない写真だったが、蒼空は無性に泣きたくなった。
ミューナという女性はこんな言葉を残しています、という講師の言葉に耳を澄ませた。
「リオーナは突然、私たちの前から姿を消しました。なぜなのか、見当もつきません。しかし、いつか絶対に帰ってくると信じています。リオーナはきっと、違う世界の常識を壊しにいったのです。」
蒼空は今度こそ、涙をこらえることはできなかった。
蒼空はすぐ、会社から長めの休みをもらい、ミューナたちの墓参りにでかけた。
聞いたこともない地名の町はずれの小さな丘に四人の墓はある、とネットから情報を拾った。
その場所は綺麗なところだった。
世界が色に包まれていることが普通のこの世界から、色がなかったあの世界へ。
蒼空はもう一度会いたいという気持ちで色とりどりのネリネを墓に添えた。
交友関係が広いヒューマのおかげで、リオーナ達の服はどんどん、有名になっていった。
もちろん、中にはリーマのような人も少なからずいたが、リオーナ達は温かく受け入れた。
世界が黒一色から、だんだんそれぞれの色になっていくその様子をリオーナ達は何よりもうれしく思っていた。
そして、リオーナ、ミューナ、ヒューマの三人だけだった計画に、少しずつ人が加わっていって、計画がどんどん大きなものとなっていった。
それだけのことが行われたのは、リオーナが転生してきてからわずか四年の間のことであった。
「服の色はカラフルなのが当たり前」というのが全世界に広がったその時、リオーナが突然世界から姿を消す。
リオーナは神坂蒼空として、再び元の世界に戻っていた。
リオーナであった記憶だけが神坂蒼空に残されていて、悲しみに暮れていた。
神坂蒼空に戻ってから三日後、会社で講習会が開かれた。
ミューナたちにもう会えないことを悲しみ話を全然聞いていなかった蒼空だったが、聞き覚えのある一つの単語を耳にした。
その言葉は「リオーナ」
講習会は「服の歴史」について学ぶものだった。
「リオーナという女性が、世界の常識を変え、世界に色を灯したのです。だから私たちの会社はそのアパレル業界の神様的偉人からとって〝リオーナ〟というのですよ」
その言葉と同時に、ミューナ、ヒューマ、リーマ、ルードマル三世と撮った写真を映し出された。
神坂蒼空がミューナ達の世界に転生したことで世界が狂い、元々神坂蒼空が生きていた世界と、神坂蒼空が転生していた世界が上手く嚙み合って一つの世界になっていたのだ。
白黒で画質もそんなによくない写真だったが、蒼空は無性に泣きたくなった。
ミューナという女性はこんな言葉を残しています、という講師の言葉に耳を澄ませた。
「リオーナは突然、私たちの前から姿を消しました。なぜなのか、見当もつきません。しかし、いつか絶対に帰ってくると信じています。リオーナはきっと、違う世界の常識を壊しにいったのです。」
蒼空は今度こそ、涙をこらえることはできなかった。
蒼空はすぐ、会社から長めの休みをもらい、ミューナたちの墓参りにでかけた。
聞いたこともない地名の町はずれの小さな丘に四人の墓はある、とネットから情報を拾った。
その場所は綺麗なところだった。
世界が色に包まれていることが普通のこの世界から、色がなかったあの世界へ。
蒼空はもう一度会いたいという気持ちで色とりどりのネリネを墓に添えた。