さくらはそんな幸せそうな彼女たちを尻目に、仕事を覚えることを優先し、残業も積極的に行っていった。
菜月はと言うと、地元から少し離れた会社に入社していた。
高校時代と違い、社会人になってからの二人は時間が合わなくなっていき、次第に疎遠となっていった。それでもさくらにとって菜月が、大事な親友であることに変わりはない。だから連絡先は消すことなくおいていたのだ。
それは菜月の方も同じだったようで、年に数回、さくらに連絡をすることがあるのだった。 さくらが新入社員として入社したとき、先輩社員の、特に男性社員は色めき立った。それはさくらの容姿に魅了されたからに他ならない。
入社してすぐに告白を受けることもあったが、さくらは学生時代同様、全ての告白を断り続けた。
そんなさくらの様子を目にしたお局様が、ある日さくらに、何故、モテるのに誰とも付き合おうとしないのかを聞いてきた。
「私はただ、誰かに依存して生きていきたくないだけです」
さくらの言葉を聞いたお局様は一瞬で眉根を寄せ、その表情を曇らせた。
「そんな態度ではダメよ。そもそも、あなたがそんな態度では、チームワークも乱れるってものよ?」
「……」
さくらはお局様からのお説教にただ無言を返す。
菜月はと言うと、地元から少し離れた会社に入社していた。
高校時代と違い、社会人になってからの二人は時間が合わなくなっていき、次第に疎遠となっていった。それでもさくらにとって菜月が、大事な親友であることに変わりはない。だから連絡先は消すことなくおいていたのだ。
それは菜月の方も同じだったようで、年に数回、さくらに連絡をすることがあるのだった。 さくらが新入社員として入社したとき、先輩社員の、特に男性社員は色めき立った。それはさくらの容姿に魅了されたからに他ならない。
入社してすぐに告白を受けることもあったが、さくらは学生時代同様、全ての告白を断り続けた。
そんなさくらの様子を目にしたお局様が、ある日さくらに、何故、モテるのに誰とも付き合おうとしないのかを聞いてきた。
「私はただ、誰かに依存して生きていきたくないだけです」
さくらの言葉を聞いたお局様は一瞬で眉根を寄せ、その表情を曇らせた。
「そんな態度ではダメよ。そもそも、あなたがそんな態度では、チームワークも乱れるってものよ?」
「……」
さくらはお局様からのお説教にただ無言を返す。