『うーん、それはない、と思うなぁ……』
今日に期待を膨らませているモニカ達とは違い、ザジは何やら心配事でもあるようだった。
「でも、まぁ、そのためにも今日を乗り切らねぇとな」
それぞれ、客間の一人掛けソファに腰を下ろした。
「それは……まぁ、そうだね。薬のことだってみんな知らないわけだし」
「ああ、殿下から伝言。『王宮でその話はしないように』だってさ」
先日も、二人になれる時間にしか話さなかったことだ。
「それは分かってるよ。ただ、……今日の〝日中〟まで呪いが健在だとすると倍に気を引き締めなくちゃ、て」
「なんで?」
「……今日は参加者の令嬢以外にも、茶会の移動姿が見られないかって、大勢の令嬢が集まるかもしれないんでしょ? ジークハルト様、呪いのせいで私にすごく甘えてくるの、忘れたの?」
軽く睨んでやると、ルディオが「あー……」と思い出したように視線を上へ逃がす。
「そっか、うん、エリオにとっては呪いのせいだもんな、うん……」
今日に期待を膨らませているモニカ達とは違い、ザジは何やら心配事でもあるようだった。
「でも、まぁ、そのためにも今日を乗り切らねぇとな」
それぞれ、客間の一人掛けソファに腰を下ろした。
「それは……まぁ、そうだね。薬のことだってみんな知らないわけだし」
「ああ、殿下から伝言。『王宮でその話はしないように』だってさ」
先日も、二人になれる時間にしか話さなかったことだ。
「それは分かってるよ。ただ、……今日の〝日中〟まで呪いが健在だとすると倍に気を引き締めなくちゃ、て」
「なんで?」
「……今日は参加者の令嬢以外にも、茶会の移動姿が見られないかって、大勢の令嬢が集まるかもしれないんでしょ? ジークハルト様、呪いのせいで私にすごく甘えてくるの、忘れたの?」
軽く睨んでやると、ルディオが「あー……」と思い出したように視線を上へ逃がす。
「そっか、うん、エリオにとっては呪いのせいだもんな、うん……」