「え、どういうこと? その解除薬には何か副作用があったりするの!?」

 エリザが気になって尋ねたら、彼は真顔になった。

「副作用はないよ。魔力石を使うんだから」

 だから、この国では常識らしいその『魔力石』もエリザはよく分からないのだ。

 そのへんの状況も説明して欲しいのだが、今の彼とは話しがかみ合わなさそうだと想像しただけで疲れてしまった。

「私は怪力の指輪があるし、何か起こっても大丈夫ですよ」

 とりあえず、そう言って指輪を見せた。

 フィサリウスが顔の中心に力を入れるような、また妙な顔をした。

「君のその指輪は、私が想像している場面では役に立たなくなる気がするんだ。そもそも君の話からすると、私としては、守ってくれる絶対の味方にだったら外れると推測――」

 だが彼の台詞に、扉のノック音が続いた。

 外から騎士が、時間を告げてきた。

 それを聞いたエリザは、一気にそちらへ意識がぎゅんっと引っ張られて、ハッとして立ち上がった。