エリザはたまらず、顔を両手で隠したまま「うおぉおぉっ」とソファの上をゴロゴロした。
その間にもフィサリウスつきのメイド達が、手早くエリザの分の紅茶を用意し、テーブルに甘いクッキーを揃えていた。
「たぶんこの国の大昔の魔法って、厄介なんだと思いますっ」
「とすると?」
フィサリウスは、持ち上げたティーカップの上の湯気に息を吹きかける。
「クリスティーナ嬢と接触したことで作用、というか効果なんかが強まって悪化したに違いない……!」
「へー、それはどんなふうにかな」
彼が言って、紅茶を口にした。ワゴンを押してメイド達が出て行く。
「恐らくなんですけど、私にとっては術の副作用的な!」
そう!まさにれかも!とエリザは自己解決し、ソファからガバリと上体を起こした。
「ほら、私の〝聖女の体質〟の件ですっ。ジークハルトの慕いっぷりが、親に懐く幼児レベルに悪化しているのだと思います!」
「ごふっ」
フィサリウスが、口にしていたティーカップに少し噴き出した。
その間にもフィサリウスつきのメイド達が、手早くエリザの分の紅茶を用意し、テーブルに甘いクッキーを揃えていた。
「たぶんこの国の大昔の魔法って、厄介なんだと思いますっ」
「とすると?」
フィサリウスは、持ち上げたティーカップの上の湯気に息を吹きかける。
「クリスティーナ嬢と接触したことで作用、というか効果なんかが強まって悪化したに違いない……!」
「へー、それはどんなふうにかな」
彼が言って、紅茶を口にした。ワゴンを押してメイド達が出て行く。
「恐らくなんですけど、私にとっては術の副作用的な!」
そう!まさにれかも!とエリザは自己解決し、ソファからガバリと上体を起こした。
「ほら、私の〝聖女の体質〟の件ですっ。ジークハルトの慕いっぷりが、親に懐く幼児レベルに悪化しているのだと思います!」
「ごふっ」
フィサリウスが、口にしていたティーカップに少し噴き出した。