――それ、いったいどういう意味?
エリザの思考は停止した。
口の中をどう触るというのか? というか、女性に対する恐怖心をどこへやったんだ。
(想像するのも怖いっ。でも、とりあえずヤバイのは分かってる!)
エリザの本能が『逃げろ』と告げている。そもそも勘違いで唇にキスなんかされてはたまらない。女の子として恋には少なからず憧れているし、唇へのキスは好きな人とするものだとは理解している。
「とりあえずだめです! うん、絶対だめ! キス反対!」
もう言葉も選べず、思ったまま全部口に出した。
「さすがにそう拒絶されるとショックなのですが、どうして?」
どうしてもこうしても、普通拒絶するに決まってるだろ! とか、まず男だと思っているのにキスとかおかしいでしょう! とか、ショックを覚えるくらいならそもそもキスなんて言わなければよかったのでは! などなどツッコミする時間的な猶予は、残念ながらない。
「ジークハルト様の女性恐怖症の症状は『呪い』のせいだったんです! 殿下が気付いて調べてくれていて、先程クリスティーナ様に対して症状が出なかったことがそれを証明しているんです!」
エリザの思考は停止した。
口の中をどう触るというのか? というか、女性に対する恐怖心をどこへやったんだ。
(想像するのも怖いっ。でも、とりあえずヤバイのは分かってる!)
エリザの本能が『逃げろ』と告げている。そもそも勘違いで唇にキスなんかされてはたまらない。女の子として恋には少なからず憧れているし、唇へのキスは好きな人とするものだとは理解している。
「とりあえずだめです! うん、絶対だめ! キス反対!」
もう言葉も選べず、思ったまま全部口に出した。
「さすがにそう拒絶されるとショックなのですが、どうして?」
どうしてもこうしても、普通拒絶するに決まってるだろ! とか、まず男だと思っているのにキスとかおかしいでしょう! とか、ショックを覚えるくらいならそもそもキスなんて言わなければよかったのでは! などなどツッコミする時間的な猶予は、残念ながらない。
「ジークハルト様の女性恐怖症の症状は『呪い』のせいだったんです! 殿下が気付いて調べてくれていて、先程クリスティーナ様に対して症状が出なかったことがそれを証明しているんです!」