「すみませんでしたっ。だから泣かないでください、レイヤ様」
「泣いてない!」
「あ、うん、そういうことにします。えぇとですね、純粋に家族を大事に想うことを、気持ち悪いと感じるはずがないじゃないですか。私、素敵ですと言いましたよ」
正直なところ、迷惑なシスコンは遠慮したい。
だが、ツンな癖に涙もろいとか、本当いくつ年下なんだろうと良心がキリキリ締め付けられた。レイヤの落ち着こうとして話す際の口調も、そして強がりも背伸びをしている感じもあった。
(どうにかなだめたいけど、どうしよう?)
困ってローブを叩いたエリザは、ふと、ポケットに入っているキャンディーの包みを思い出した。
「はい、どうぞ」
一つ取り出して、彼の手にキャンディーの包みを握らせた。
「……なんだ、これは?」
「キャンディーですよ。元気になれる公爵家の治療係の、特別な魔法のキャンディーです」
「ふんっ。ブルーノの名店で作ってる、宝石色シリーズのキャンディーじゃないか」
「泣いてない!」
「あ、うん、そういうことにします。えぇとですね、純粋に家族を大事に想うことを、気持ち悪いと感じるはずがないじゃないですか。私、素敵ですと言いましたよ」
正直なところ、迷惑なシスコンは遠慮したい。
だが、ツンな癖に涙もろいとか、本当いくつ年下なんだろうと良心がキリキリ締め付けられた。レイヤの落ち着こうとして話す際の口調も、そして強がりも背伸びをしている感じもあった。
(どうにかなだめたいけど、どうしよう?)
困ってローブを叩いたエリザは、ふと、ポケットに入っているキャンディーの包みを思い出した。
「はい、どうぞ」
一つ取り出して、彼の手にキャンディーの包みを握らせた。
「……なんだ、これは?」
「キャンディーですよ。元気になれる公爵家の治療係の、特別な魔法のキャンディーです」
「ふんっ。ブルーノの名店で作ってる、宝石色シリーズのキャンディーじゃないか」