「私から見れば、男の子だと勘違いする方が不思議なくらいに君はとても可愛らしい女の子だよ。多分、噂の先入観のせいじゃないかな? 君の髪と目も宝石みたいに綺麗だし、大きな目もキュートだよ」
お世辞にしても、くすぐったなる言葉ばかりだ。
さすがは王子様。エリザは一人の女の子としてここに座っているような、そわそわと落ち着かない気持ちになった。社交辞令として受け取っておくことにして話を進める。
「それで? 殿下の推測はどうなんです?」
「ジークは〝呪い〟にかかっているのだと思う」
思ってもみなかった言葉に目を丸くした。けれど――そうすると、腑に落ちることがすぐに見つかる。
「八歳の頃、年頃の近い貴族の子供達が集められた会の翌日から、突然ジークはああなったという。大昔の精霊云々の魔法は『まじない』だ。魔力によって発動し、精霊の力によって魔法が起こる。そうすると体内に魔力の痕跡は残らない」
「私の聖女の体質が影響して、呪いを抑えていると言われれば納得です」
お世辞にしても、くすぐったなる言葉ばかりだ。
さすがは王子様。エリザは一人の女の子としてここに座っているような、そわそわと落ち着かない気持ちになった。社交辞令として受け取っておくことにして話を進める。
「それで? 殿下の推測はどうなんです?」
「ジークは〝呪い〟にかかっているのだと思う」
思ってもみなかった言葉に目を丸くした。けれど――そうすると、腑に落ちることがすぐに見つかる。
「八歳の頃、年頃の近い貴族の子供達が集められた会の翌日から、突然ジークはああなったという。大昔の精霊云々の魔法は『まじない』だ。魔力によって発動し、精霊の力によって魔法が起こる。そうすると体内に魔力の痕跡は残らない」
「私の聖女の体質が影響して、呪いを抑えていると言われれば納得です」