恐る恐るとった様子で、隣のルディオがジークハルトへ言った。
「ジ、ジーク、どうした? なんだか不穏な空気が立ちこめてるっぽいけど、何か悩みがあるなら――」
「ルディオ」
ジークハルトが、口許に形ばかりの笑みを浮かべたまま声を遮った。
「エリオを勧誘している人間を、全てリストアップしてください」
「……は?」
「僕は、先にメイドの方を社会的に抹消してきます」
言うなり、ジークハルトが立ち上がった。その右手が剣に触れるのを見て、ルディオが「待て待て待て!」と慌てて彼をソファに戻した。
「どうしてそうなった!? 頼むから、溜めこむ前に理由を話せっ、理由を!」
どうやら、ジークハルトのストレスが爆発しかけている状況であるらしい。
初めて居合わせて、エリザは茫然としていた。フィサリウスはすでにソファの後ろに回っており、彼の前には守護するようにハロルドが立っている。
(え、何。危険人物扱い?)
先程までの穏やかな空気はとこへいったのか。
「ジ、ジーク、どうした? なんだか不穏な空気が立ちこめてるっぽいけど、何か悩みがあるなら――」
「ルディオ」
ジークハルトが、口許に形ばかりの笑みを浮かべたまま声を遮った。
「エリオを勧誘している人間を、全てリストアップしてください」
「……は?」
「僕は、先にメイドの方を社会的に抹消してきます」
言うなり、ジークハルトが立ち上がった。その右手が剣に触れるのを見て、ルディオが「待て待て待て!」と慌てて彼をソファに戻した。
「どうしてそうなった!? 頼むから、溜めこむ前に理由を話せっ、理由を!」
どうやら、ジークハルトのストレスが爆発しかけている状況であるらしい。
初めて居合わせて、エリザは茫然としていた。フィサリウスはすでにソファの後ろに回っており、彼の前には守護するようにハロルドが立っている。
(え、何。危険人物扱い?)
先程までの穏やかな空気はとこへいったのか。