菜雪「お姉ちゃんたちのお祝いしたい」

景「急にどうしたの」

菜雪「景とお付き合いするのにお兄ちゃんたちも協力? してくれてたみたいだから、結婚記念日のお祝いしたい」

景「やろうか」

菜雪「! ありがとう! 景大好き!」

景「……あ、うん」

(好きの言葉の威力が大きすぎる)


咲桜「流夜くん? どうしたの?」

流夜「………」

咲桜「あの、さすがに苦しいんですが……」

流夜「………」

咲桜「……何かあったんだね?」

流夜「………」コク

咲桜「うん」

(抱きしめ返してくれる腕の穏やかな強さに何度救われたことか)


夜々子「在義兄さんは流桜の彼氏どんな人なら許す?」

在義「………」ガチャーン

夜々子「カップ割れてないみたいでよかった」

在義「……咲桜を嫁に出したばかりでもうなおも嫁にいくのか……? なら流夜くんみたいな人」

夜々子「誰も許さないってことかしら」


箏子「………」

咲桜「睨んでないで抱っこしようよ。ほら流桜、おばあちゃんだよー」

箏子「……わたくしでは赤子の流桜子を怖がらせるだけです」

咲桜「流桜のこと抱っこしないと師匠(せんせい)呼びに戻しますよ」

箏子「……おいでなさい、流桜子」

(箏子、実は咲桜に弱い)


流夜「咲桜は俺の嫁だっつってんだろ」

吹雪「それより先に僕の親友になったね」

絆「なにあれ」

降渡「定期的に開かれる咲桜ちゃんを巡る争い」


斎月「最近流夜兄さんが咲桜姉様に抱き着くのが増えているとの報告が」

流夜「情報売ってるの誰だ。メンタルにくるのあると動揺するようになった。弱くなった」

斎月「わかる。私もよく國陽くんに抱き着く」

流夜「だからお前は嫌いだ」

斎月「同族嫌悪」


紅緒「姉様は真紅の夫が黎でよいのですか?」

紅亜「鬼神を旦那にした紅緒に言われたくないわよ」

紅緒「だ、大丈夫ですわ。旦那様のことは愛しておりますから」

紅亜「そんな風に言える人が欲しいなあ。婚活しようかな」

紅緒「な! わたくしと姉様の暮らしを邪魔する者はダメです!」

紅亜「冗談よ、妹よ」


流夜「夜々子さんは桃子さんのことをよく思っていなかったりはないんですか?」

夜々子「よく言われるんだけど、なんなら在義兄さんより桃ちゃんの方が好き」

流夜「在義さんより」

夜々子「在義兄さんより」

流夜「(在義さん、よく夜々子さんと結婚出来たな……)」


咲桜「日曜はふゆちゃんと出かけてくるね」

流夜「駄目だ」

咲桜「と言われても行くんだけど」

流夜「親友とのたまってもあれも男だぞ? 嫁を野郎と二人きりにするわけないだろう」

咲桜「二人きりじゃないよ。笑満と夜々さんとマナさんも一緒」

流夜「あいつの心臓鋼か?」