晃くんと初デートの日です……!

同じ家に住んでいるとはいえ恋人にはなったばかり……晃くんの提案で、外で待ち合わせることに。

「私服なんて晃くん、毎日見てるからなあ……新鮮味がない……」

晃くんが先に出るので私はそのあとに着替えるつもりで、部屋で服を決めていた。

「さゆー、俺そろそろ……」

ノックの音と同時に晃くんの声がして、私はいつものように「はーい」と返事をしてしまった。

そしたらドア、開けるよね。

「出て……」

目が合った晃くんは、固まった。

私は鏡を前に服を当てていただけだから、見られてマズいことはないけど……。

「さゆ」

「は、はいっ」

「やっぱ一緒に出よう」

「え? 待ち合わせしよって言ったの晃くんだよ?」

「撤回する。さゆを一人にさせらんない」

強い眼差しの晃くんに押されて、うなずいてしまった。

待ち合わせもドキドキして楽しみだけど、一緒の時間がたくさんになるのは、やっぱり嬉しいから。