「ごめんね穂乃果ちゃん。穂乃果ちゃんは声かけてくれてたのに、私、穂乃果ちゃんに言ってない事がある」
「……別に言いたくないのにわざわざ言わなくても良いんじゃない?」
「ううん、言いたくない訳じゃないの。ただ言えなかっただけで……今、聞いて欲しいの」
言えなかった。だってそんな私は穂乃果ちゃんに受け入れられないと信じていたから。
でも言いたいと思った。もっと穂乃果ちゃんの事が知りたいって、側に居たいって思うから。
「私ね、穂乃果ちゃんが大好きだから嫌われたくなかったの。だから本当は嫌だって感じてもそれは隠さないといけないって、みんなに合わせられない私は穂乃果ちゃんの側に居られなくなるって思ってて、いつの間にか本音を隠す様になっちゃってた」
「でも嫌だって思ってるのと、一緒に居たいっていうのが両立するのおかしいよね? 矛盾してんじゃん」
「…………」
それは矛盾していると、おかしい事だと思われるかもしれない。でもそんな私が居た事も、おかしくないのだと今なら分かる。
「嫌な所がない人なんて居ないって、さっきみんなが言ってたんだ」
嫌な所も含めてあなたでしょって、それを私はみんなから教えてもらった。そうやって私の事を受け入れるよってみんなに言ってもらえた。
でも、本当は私も初めから分かっていた。
「私、私の事嫌いだって避けられても穂乃果ちゃんの側に居たいって思うんだけど、前にそれはおかしい事だって言われて反論出来なかった。なんでだろうって自分でも思ってたから。でも今なら分かる。私が憧れてる穂乃果ちゃんの言葉だからじゃなくて、私が穂乃果ちゃんを丸々全部受け入れてたからなんだって」
どの反応でも穂乃果ちゃんならそうなるよね、と思えてしまう自分が居る。それってつまり、
「穂乃果ちゃんの嫌な所も全部分かってて好きだから、そんな所も全部憧れだから、私は嫌われても穂乃果ちゃんの側に居たいって思ってるんだ。嫌だって思う気持ちと、一緒に居たいって気持ちが両立するってそういう事なんだと思う」
……だから。
「私、穂乃果ちゃんが私の事どう思ってても好きだよ。これが私の本音。それでできれば今、穂乃果ちゃんの思ってる事も全部私に教えて欲しい……そしたら私、ちゃんと直すから。自分のダメな所」
「…………」
「だからこれからも私と仲良くして欲しいと、思ってます。穂乃果ちゃんが大好きだから」
今、私が伝えたい事。それは全部の穂乃果ちゃんが好きだという事。嫌な所も分かってて好きだという事。これからも仲良くしてもらえる様に私は私の悪い所を反省して治す努力が出来るという事。
なんとかちゃんと穂乃果ちゃんに全部言えたと思う。穂乃果ちゃんの目を見て、私の心が穂乃果ちゃんの心に届く様に願いながら。これは初めて穂乃果ちゃんに晒した私の本音だった。
それを穂乃果ちゃんは黙って聞いていた。じっと私の目を見つめながら。時折ぐっと眉根を寄せながら。
「……別に言いたくないのにわざわざ言わなくても良いんじゃない?」
「ううん、言いたくない訳じゃないの。ただ言えなかっただけで……今、聞いて欲しいの」
言えなかった。だってそんな私は穂乃果ちゃんに受け入れられないと信じていたから。
でも言いたいと思った。もっと穂乃果ちゃんの事が知りたいって、側に居たいって思うから。
「私ね、穂乃果ちゃんが大好きだから嫌われたくなかったの。だから本当は嫌だって感じてもそれは隠さないといけないって、みんなに合わせられない私は穂乃果ちゃんの側に居られなくなるって思ってて、いつの間にか本音を隠す様になっちゃってた」
「でも嫌だって思ってるのと、一緒に居たいっていうのが両立するのおかしいよね? 矛盾してんじゃん」
「…………」
それは矛盾していると、おかしい事だと思われるかもしれない。でもそんな私が居た事も、おかしくないのだと今なら分かる。
「嫌な所がない人なんて居ないって、さっきみんなが言ってたんだ」
嫌な所も含めてあなたでしょって、それを私はみんなから教えてもらった。そうやって私の事を受け入れるよってみんなに言ってもらえた。
でも、本当は私も初めから分かっていた。
「私、私の事嫌いだって避けられても穂乃果ちゃんの側に居たいって思うんだけど、前にそれはおかしい事だって言われて反論出来なかった。なんでだろうって自分でも思ってたから。でも今なら分かる。私が憧れてる穂乃果ちゃんの言葉だからじゃなくて、私が穂乃果ちゃんを丸々全部受け入れてたからなんだって」
どの反応でも穂乃果ちゃんならそうなるよね、と思えてしまう自分が居る。それってつまり、
「穂乃果ちゃんの嫌な所も全部分かってて好きだから、そんな所も全部憧れだから、私は嫌われても穂乃果ちゃんの側に居たいって思ってるんだ。嫌だって思う気持ちと、一緒に居たいって気持ちが両立するってそういう事なんだと思う」
……だから。
「私、穂乃果ちゃんが私の事どう思ってても好きだよ。これが私の本音。それでできれば今、穂乃果ちゃんの思ってる事も全部私に教えて欲しい……そしたら私、ちゃんと直すから。自分のダメな所」
「…………」
「だからこれからも私と仲良くして欲しいと、思ってます。穂乃果ちゃんが大好きだから」
今、私が伝えたい事。それは全部の穂乃果ちゃんが好きだという事。嫌な所も分かってて好きだという事。これからも仲良くしてもらえる様に私は私の悪い所を反省して治す努力が出来るという事。
なんとかちゃんと穂乃果ちゃんに全部言えたと思う。穂乃果ちゃんの目を見て、私の心が穂乃果ちゃんの心に届く様に願いながら。これは初めて穂乃果ちゃんに晒した私の本音だった。
それを穂乃果ちゃんは黙って聞いていた。じっと私の目を見つめながら。時折ぐっと眉根を寄せながら。



