「うん。頼りにしてる」
だから、どんな形であっても私は穂乃果ちゃんから離れたいとは思わなかった。例えこのグループが私に合ってないのだと理解していたとしても。
その為にも、もうさっきの様なあんな事にはならないで欲しいと願ってる。このままなんとかやり過ごして、今まで通り何事もなかった振りをしていこうと心では決めていた。
だって過呼吸は脳のバグから起こっていると結城君は言っていたから。ちゃんと原因と理由があるものなのだと。だから治す為にはその原因を遠ざけなければならないのだと。
つまり私がそうなる限り、穂乃果ちゃんと一緒に居る事は出来なくなる。だってグループを抜けなければ治らないという事だ。でもそれは逆に私が過呼吸にならなければ問題ないという事でもある。
大丈夫。だって結城君は言っていたから。私は一人じゃないんだって。連れ出してくれるんだって。辛くなった時は頼らせて貰って、なんとか誤魔化しながら毎日を続けていけば良い。
ガラリと教室の後ろのドアが開かれて、入ってきたのは結城君。ガタンと椅子に座ると教科書を開いて眺めている。
その後すぐにやって来た先生と鳴り響いた開始のチャイム音で、私は前に向き直った。「テストするぞー」の先生の声掛けで教室内の空気がきゅっと引き締まり、それぞれ自分の世界に入り込んでいくのだった。
「テストやばかったわー。最後はもう運任せよ」
「ちゃんと勉強しよってテストの後は思うんだけどね」
「はい嘘。次の授業そっこー寝てましたこの人」
「それはそれ、これはこれよ」
昼休みになり、いつも通りのメンバーでお昼ご飯を食べながら先程のテストの話題で盛り上がっていた。私もうんうんと頷きながら楽しくて笑う。こういう話題は共感出来るし楽しいし、好きだ。変に遠慮しないで明け透けにお互いを語る事が出来る仲の良さは、一緒に居て気持ちが良い。
「澪は? どうだった?」
「難しかったけど、まぁなんとか」
「だろーなと思ったよ! 絶対昨日からやってたでしょ?」
「わかった。だから体調悪かったんじゃない? 寝ないで勉強しちゃった人なんでしょ」
「いや、さすがに小テストにそこまでの情熱は持てないよ」
「だよね! 大テストならまだしもね!」
「大テストって何?」
あははは!と大きな笑い声が響く教室内。穂乃果ちゃんも大きな口を開けて笑っていた。明るくて楽しい時間。こういう時間がずっと続けばいいのに。
だから、どんな形であっても私は穂乃果ちゃんから離れたいとは思わなかった。例えこのグループが私に合ってないのだと理解していたとしても。
その為にも、もうさっきの様なあんな事にはならないで欲しいと願ってる。このままなんとかやり過ごして、今まで通り何事もなかった振りをしていこうと心では決めていた。
だって過呼吸は脳のバグから起こっていると結城君は言っていたから。ちゃんと原因と理由があるものなのだと。だから治す為にはその原因を遠ざけなければならないのだと。
つまり私がそうなる限り、穂乃果ちゃんと一緒に居る事は出来なくなる。だってグループを抜けなければ治らないという事だ。でもそれは逆に私が過呼吸にならなければ問題ないという事でもある。
大丈夫。だって結城君は言っていたから。私は一人じゃないんだって。連れ出してくれるんだって。辛くなった時は頼らせて貰って、なんとか誤魔化しながら毎日を続けていけば良い。
ガラリと教室の後ろのドアが開かれて、入ってきたのは結城君。ガタンと椅子に座ると教科書を開いて眺めている。
その後すぐにやって来た先生と鳴り響いた開始のチャイム音で、私は前に向き直った。「テストするぞー」の先生の声掛けで教室内の空気がきゅっと引き締まり、それぞれ自分の世界に入り込んでいくのだった。
「テストやばかったわー。最後はもう運任せよ」
「ちゃんと勉強しよってテストの後は思うんだけどね」
「はい嘘。次の授業そっこー寝てましたこの人」
「それはそれ、これはこれよ」
昼休みになり、いつも通りのメンバーでお昼ご飯を食べながら先程のテストの話題で盛り上がっていた。私もうんうんと頷きながら楽しくて笑う。こういう話題は共感出来るし楽しいし、好きだ。変に遠慮しないで明け透けにお互いを語る事が出来る仲の良さは、一緒に居て気持ちが良い。
「澪は? どうだった?」
「難しかったけど、まぁなんとか」
「だろーなと思ったよ! 絶対昨日からやってたでしょ?」
「わかった。だから体調悪かったんじゃない? 寝ないで勉強しちゃった人なんでしょ」
「いや、さすがに小テストにそこまでの情熱は持てないよ」
「だよね! 大テストならまだしもね!」
「大テストって何?」
あははは!と大きな笑い声が響く教室内。穂乃果ちゃんも大きな口を開けて笑っていた。明るくて楽しい時間。こういう時間がずっと続けばいいのに。



