君の背中は、近くて遠い。

青春・恋愛

蜃気羊/著
君の背中は、近くて遠い。
作品番号
1699449
最終更新
2023/06/08
総文字数
4,350
ページ数
1ページ
ステータス
完結
いいね数
19
ランクイン履歴

総合28位(2023/06/15)

青春・恋愛9位(2023/06/14)

ランクイン履歴

総合28位(2023/06/15)

青春・恋愛9位(2023/06/14)

✶書籍化されました!✶

『ありのままの私で恋がしたかった』(スターツ出版 24.2)
こちらの単行本にこの作品も掲載されています。

書籍版は、ふたりの事情がわかるようになっています。

☆単行本に掲載されている短編小説☆
『君の背中は近くて遠い』既存作
『君の憂鬱を消し去りたい』既存作
『失恋は天気予報より正確だ』完全書き下ろし

※こちらのWeb版の作品は改稿前の作品です。書籍版と内容が大きく異なります。
 ただ、Web版、書籍版とも、空気感は同じですので、Web版では、雰囲気を楽しんでいただけたら嬉しいです。



 彼のバイクに乗って、夜明け前の海を目指している――。

 この話は過去の深い傷から癒やされつつあるときに、彼と出会った話。


 バイクは誰も走っていない真夜中の国道を走っている。
 両腕で感じる伊織(いおり)くんの体温は新鮮で、ずっとこうやってくっついていたいなって思ったけど、まだ関係が友達以上恋人未満のままじゃ、これ以上は近づけないなってふと思った。

「バイク乗り始めてもう、2年半くらいなるから、ちょっとは上手くなってないと、楽しくないよ」
「それって、16歳で取ったの? 免許」
「あぁ。うちのオヤジもバイク好きでさ、取らせてくれたんだよ」
「へぇ。すごいね」
「その所為で、車の免許は持ってないけどね」
「すごいね」
「でしょ。俺、普通じゃないんだ」と得意げにさらりと言ってしまう伊織くんのことが単純にかっこよく感じた。

 『普通じゃない』という伊織くんの言葉がきっかけで、頭の中で『普通じゃないよ』と高校生だったとき、冷たく友達に言われたのを思い出し、嫌になって小刻みに頭を振って、私はそれを忘れる努力をした。



※表紙イラスト/ノーコピーライトガール様(https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl)

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