「カラスくん!」
「はいなんでしょうか」
「オシャレやファッションは、好きですか!?」
「…は?」
オレンジシャーベットを食べて満足感いっぱいになった次の日。私は、学校に行ってすぐ、カラスくんにこう質問した。
カラスくんは少し戸惑いながらも、
「…どちらかと言えば、好き、かな。何考えてるのかわかんないけど」
と言った。昨日私は、カラスくんの誕生日プレゼントを調べているとき、ふと目に入ったものがあったのだ。それは、
カラスの飛んでいる姿が用いられた、小さめのピアスである。
我ながらとてもいい誕生日プレゼントだと思う。しかも、カラスくんの返答があり、ますます自信がわく。
「てかさぁ、最近のなつ、なんかポジティブだよね。ネガティブな時が少ないっていうか…」
急にカラスくんが言う。私は、
「そうかな?…確かにそうなのかもしれない、と思うような思わないような…?」
と首をかしげる。
自分ではあまり感じないのでわからない。けれど、カラスくんがそう言うのであれば、きっとそうなのだ。なんでなのだろうか。理由は。原因は。
「いいことじゃん。よくわからんけど」
カラスくんがそう言うので、私は少し微笑んだ。そして、小さな声で、
「いつか、居場所もできるといいんだけどな…」
と言った。
「何?ごめん、聞こえなかった」
「ううん。なんでもないよ。次の授業の準備しなきゃ!」
「ほんとだ」
私は密かに、聞こえていなかった事にほっとしていた。
「今日はお弁当作ってないから食堂かなぁ」
私は独り言をつぶやき、食堂に行こうとした。すると、後ろから声がした。
「なつ?」
「カラスくん!どうかしたの?」
「いや…」
カラスくんは、なぜか言いづらそうな顔をしている。
「…突然ごめん。ちょっと、付き合ってほしい」
「…へ?」
え?それは、まさか?
いやいや、私人生初なんだけど…!!そうだよね、それって…
「カラスくん、それって…」
「うん。俺も食堂行くから、一緒に聞いてほしいんだ」
来たよね、これ!?!?完全に、来たよねぇ!!
私は、ドキドキしながら食堂へ向かった。
「俺頭悪いじゃん?でね、今日から勉強教えてほしいの」
「勉強なんてっ、いくらでも教えます!私もそんなにいいわけじゃないけど!」
「ありがと。まじごめん…」
食堂で、私はチキン南蛮定食、カラスくんはみそラーメン定食を頼み、さっそく要件を言われた。
私は、
「いいの?初日にこんなことで…」
と言った。だって、ねぇ。
「逆に申し訳ないくらいだわ」
カラスくんはそう言うけれど、私はこういうのは音痴なため、普通なのかわからない。
私は「いくらでもできることはサポートするよ」と言いながら、チキン南蛮よりだいぶごはんの方が多く含んでしまったと思われる口の中を後悔した。きっと、後悔の原因はそれだ。たぶん。後悔なのかすらも、なぜか微妙だけど。
「はいなんでしょうか」
「オシャレやファッションは、好きですか!?」
「…は?」
オレンジシャーベットを食べて満足感いっぱいになった次の日。私は、学校に行ってすぐ、カラスくんにこう質問した。
カラスくんは少し戸惑いながらも、
「…どちらかと言えば、好き、かな。何考えてるのかわかんないけど」
と言った。昨日私は、カラスくんの誕生日プレゼントを調べているとき、ふと目に入ったものがあったのだ。それは、
カラスの飛んでいる姿が用いられた、小さめのピアスである。
我ながらとてもいい誕生日プレゼントだと思う。しかも、カラスくんの返答があり、ますます自信がわく。
「てかさぁ、最近のなつ、なんかポジティブだよね。ネガティブな時が少ないっていうか…」
急にカラスくんが言う。私は、
「そうかな?…確かにそうなのかもしれない、と思うような思わないような…?」
と首をかしげる。
自分ではあまり感じないのでわからない。けれど、カラスくんがそう言うのであれば、きっとそうなのだ。なんでなのだろうか。理由は。原因は。
「いいことじゃん。よくわからんけど」
カラスくんがそう言うので、私は少し微笑んだ。そして、小さな声で、
「いつか、居場所もできるといいんだけどな…」
と言った。
「何?ごめん、聞こえなかった」
「ううん。なんでもないよ。次の授業の準備しなきゃ!」
「ほんとだ」
私は密かに、聞こえていなかった事にほっとしていた。
「今日はお弁当作ってないから食堂かなぁ」
私は独り言をつぶやき、食堂に行こうとした。すると、後ろから声がした。
「なつ?」
「カラスくん!どうかしたの?」
「いや…」
カラスくんは、なぜか言いづらそうな顔をしている。
「…突然ごめん。ちょっと、付き合ってほしい」
「…へ?」
え?それは、まさか?
いやいや、私人生初なんだけど…!!そうだよね、それって…
「カラスくん、それって…」
「うん。俺も食堂行くから、一緒に聞いてほしいんだ」
来たよね、これ!?!?完全に、来たよねぇ!!
私は、ドキドキしながら食堂へ向かった。
「俺頭悪いじゃん?でね、今日から勉強教えてほしいの」
「勉強なんてっ、いくらでも教えます!私もそんなにいいわけじゃないけど!」
「ありがと。まじごめん…」
食堂で、私はチキン南蛮定食、カラスくんはみそラーメン定食を頼み、さっそく要件を言われた。
私は、
「いいの?初日にこんなことで…」
と言った。だって、ねぇ。
「逆に申し訳ないくらいだわ」
カラスくんはそう言うけれど、私はこういうのは音痴なため、普通なのかわからない。
私は「いくらでもできることはサポートするよ」と言いながら、チキン南蛮よりだいぶごはんの方が多く含んでしまったと思われる口の中を後悔した。きっと、後悔の原因はそれだ。たぶん。後悔なのかすらも、なぜか微妙だけど。