「へぇ〜ユリア君が王女様とゼウリアス魔法学院に入学ね〜ユリア君が認められたみたいで師匠は嬉しいよ! 」


自分の事のように喜んでくれる師匠。


「合格出来るとは限らないよ?……落ちるつもりは無いけど」

「ユリア様に入学出来ない学院などありません! 」

「そうじゃの、心配があるとすればお主の魔法が凄すぎて逆に認められないことかの? 」

「というと? 」

「だってお主まずステータス全部0じゃから門前払いにならないのか? 」


流石にそれはないと信じたい。 ってちょっとまてよ?


「バハムートさんも入学するの? 」

「当たり前じゃ……てかこやつらも入学するんじゃろ?妾だけ除け者にはなりたくない……」

「え!?」


皆の方を向くと全員頷く。

あぁ……そうですか……。


「さっきから聞こうと思ってたんだけどこの人誰なの?バハムートさんって言ってたけど」


と、師匠がバハムートさんを指さし首を傾げる。

言っていい? とバハムートさんに目で訴えかけると、こくっと頷いてくれたので皆に話すことにする。


「実はーーー」


《召喚魔法》で召喚したらバハムートさんを召喚してしまったことと、仲間になった事を話す。 ……もちろん嫁になった事は隠しておく。


「そして嫁にしてもらったんじゃ! 」


あ、バカ!何言ってるんだ! 2人を忘れて嫁とイチャイチャしてたと勘違いされたらどうするんだ!


「へぇ〜あのバハムートを召喚して更には嫁にするなんて弟子君はやっぱ凄いんだね……よめ? え? は? 」

「嫁……嫁!? 」


ああああああ!?目から光が無くなってる!!


「あ、明日に向けて僕はもう寝るね!!おやすみなさい!! 《睡眠魔法》!」


《睡眠魔法》は【闇属性魔法】に分類され、相手を強制的に眠らせることが出来る魔法である。 使用出来る者は、魔族がほとんどを占めており、人間で使えるのは相当の【闇属性魔法】を極めた者、数人のみだ。




ユリアは焦っていた為、無意識に《クリエイティブモード》の【スキルの書】から《睡眠魔法》を習得し、自分に使った為これからの事は知らない。


「なんで弟子君が《睡眠魔法》を使えるの!? 」

「ユリア様のスキルである《クリエイティブモード》が関係してるのでは無いでしょうか? 」

「実はわたくしを助けて頂いた時に背中から魔法陣が展開されていたのでそれが関係してるのではないかと」


数時間に及ぶユリア会議が行われたことを。 そして……


「ふわぁ……眠くなってきたから妾ももう寝るのじゃ……」

「「「ああ!? 」」」


バハムートがユリアの右腕に抱きついて寝たのを皮切りに、ミユは左腕、アリシア(師匠)は右足、ユナは左足に抱きつき一晩を過ごしたのであったーーー。