第一話

家に引きこもっている優に謎の声が聞こえる。幻聴、不安障害。進学校に通う優秀な生徒から大学にも行けず、就職もできず、人生真っ暗になってしまった。こんな自分でも恋がしてみたいと思うが、無職では結婚相談所にメールを送っても働いてから相談してくださいと断られてしまう。暗闇から体を起こし心療内科に行くといつもより耳鳴りがひどい。なんとかへとへとになり吐き気を我慢しながら待合室に着くと、そのまま意識を失い、待合室ごと異世界ネフュームに転移してしまう。転移したのは3人。鈴木優と音芽桜、医師の中村知美だった。鈴木優は幻聴は女神の声だと知り、病み魔法が使えるようになる。
王様やお姫様の前に召喚された主人公たちは聖騎士セシリア・ブライドに剣をつきつけられながら、魔王討伐を手伝うように頼まれる。そのため、実力を見せるためにセシリアと優は戦うことになるのだが、結果は病み魔法の力で優の圧勝。だが、魔王討伐よりも先にまず病気を治しておきたいと考える優は有事の際に魔物討伐のために力を貸す代わりに領地を与えられ、美少女たちとスローライフを送ることになる。

第二話

のんびりと暮らしている優の元へ、お城で敗北したセシリアがやってくる。自分は悪魔に取り憑かれているかもしれないから異世界の力で治療してほしいと頼んできた。知美医師の診断の結果、セシリアはセックス依存症。かなり屈辱的なことを魔物討伐で捕まった時にされたらしい。治療のためと、優に負けたことから、優のお嫁さんになることを誓う。聖騎士をやめて、優の弟子となり、冒険者になる。
スローライフ生活にも慣れてくると、桜はアイドル活動を始めたいといい出す。この世界ではアイドルなんて文化はないし、ダメかと思ったけれど、歌手としてやっていく道を見つける。他にも巫女として領地の豊作を祝う祭にもでることになる。領地を襲う魔物ネコマタの討伐を依頼されるが、それは食べ物がないだけのやさしい獣人族だった。ネコマタとも仲良くなりスローライフはまったりと、優の恋人の座争いはますます激しくなっていく。

第三話

スローライフを送りながら、知美医師に診察してもらっていた優。幻聴は女神様のこえだとわかり、精神医学とこの世界の関係性に興味が出てきた知美先生。もともと童話作家に憧れていたこともあり、先生と優はふたりでお城へ買い出しに行くことになる。デートみたいだと笑う知美先生は自身の過去とも向き合い始め、使えなかった病み魔法が使えるようになった。いや、正確には最初から使えていたのだ。叶えたい夢はあるのかという話になり、先生は童話作家になることを、優はこの世界でスローライフを送りながら獣医師(ビーストヒーラー)なることを目指し始める。そんなふたりのもとに王様から使い兵士たちがやってきた。魔族との戦いが激化しており、力を貸してほしいとのことだった。スローライフ生活を満喫するために、さっさと魔物討伐へと向かう優たちだった。