「私は大丈夫だから、すぐにこのご令嬢に怪我がないか確認と、あとこのならず者の処理を」
「かしこまりました!」

 すぐさま警備の方々がたくさんいらっしゃり、さらに王族もいらっしゃったため騎士兵もやってきました。

「お怪我はありませんか、ローゼマリー様」
「(はい、大丈夫です)」

 私は騎士兵の方に保護されてその日は家まで送っていただきました。


「ローゼマリー!!」
「(お兄さま)」
「怪我はなかったか?!」
「(はい、大丈夫です)」

 お兄さまに続き、お父さまとクリスタさんも玄関に出てお迎えに来てくださいます。
 皆さんにご心配をおかけしたようで申し訳ございません。

 どうやら私を襲った方は貿易業がうまくいかなくなったことを、同じく海洋業で栄えていたヴィルフェルト家のせいだと逆恨みして今回の犯行に及んだそうです。
 王族の皆さまは隣国の国王より今回の一件で、警備の甘さを責められたそうです。

 オリヴィエ王子にはきちんとお礼が伝えられませんでしたので、あとでお手紙をお送りできないか、お父さまに相談してみましょう。