「ええ、もちろんでございますが、私でよろしいのですか?」
「ああ、君が適任だと思う」
「かしこまりました。精いっぱい努めさせていただきます」

 私は旦那様にお辞儀をして部屋をあとにすると、そのままラルス様の後について彼女の部屋に向かいました。


「私があなた様のお世話をさせていただきます、クリスタでございます。よろしくお願いいたします」

 その挨拶に声が出ない彼女は恭しい態度を私にとってみせました。
 自分でお掃除をしようとなさったり、ご自分でなんとかお役に立ちたいという思いがひしひしとこの数日伝わってきて、その奉仕精神は見習うべきものがあると感じました。
 だからこそ、私は彼女に仕えたいと思ったのかもしれません。

「ん? ああ! 伸ばすのか! リー!! ローゼマリー!!」

 ラルス様が彼女のお名前を聞いてようやく彼女が『ローゼマリー様』だとわかりました。
 なんて可愛らしくて彼女にぴったりな名だろうと思いました。

 それから私は彼女の身支度や伝達係、そして声が出せないことの補助などをおこないました。

「ローゼマリー様、痛かったらいってくださいね?」
「(ふんふん)」