「もう、さっき廊下に出たらラルスさまが『ローゼは大丈夫なのかっ?!』とすごい形相で聞いて来られて。心配ないですよ、っておっしゃってもなかなか納得してもらえず。痛々しいお姿見られたくないというローゼマリー様のお気持ちも理解してほしいですっ!!」
「(それはご迷惑をおかけしました)」

 私はベッドの上で座り、深々とお辞儀をして謝罪をするのですが、かえって気を遣わせたみたいでクリスタさんは慌ててしまいました。
 またベッドに横になると、クリスタさんが私のおでこにある水で濡らした冷たい布を取り換えてくれます。
 あ~冷たくて気持ちいいです……。
 そういえば修道院にいたとき、私が熱を出してしまい、一緒にいた子が同じように看病をしてくださいました。
 みんなに会いたいな……といまだにふと思います。


 そして高熱で寝込んでしまってから3日後、ようやく熱も下がってお父さまとお兄さまと一緒に食事をすることになりました。
 私がダイニングに向かうと、二人は私のもとにすごい勢いでかけつけてくださり、病状を心配してくださいます。

「ローゼッ! もう動いていいのかい?」
「(こく)」