「ローゼマリー様、なんだか最近は嬉しそうですね」
「(ふんふん!)」
「何かいいことでもあったんでしょうかね~」

 髪を結ってくれながらクリスタさんが私に尋ねてきます。
 お兄さまに恋をしているんです、っていったらクリスタさんはどんな反応をしてくださるでしょうか。
 でも、血は繋がっていないとはいえ兄妹ですから、絵本の女の子と王子様のようにはいかないかもしれませんね。
 傍にいられるだけ、私は贅沢な気がしています。

「はい、できましたよ~! クリスタ特製豪華スペシャルです~」

 わあっ! 今日はみつあみもあってふわふわな髪になってます!
 こんな波打つような髪はどうやってやるんでしょうか。
 私は気になって自分の髪を触りながらじっと見つけてみます。

「ふふ、このウェーブはみつあみをしてしばらく置いてから解くと、こんな感じにふわふわになるんですよ~」

 そうだったんですね!
 すごくかわいくて、そうだっ! 絵本で見た女の子の髪みたいです!

「さあ、これでラルスさまとのお茶会を楽しみましょう!」
「(はいっ!)」