声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました

 と思ったのですが、なんだか別の意味で考えてしまって、胸がドキドキしてそれで、頬っぺたが赤くなってきたような気がします。

 ダメですっ! 変なこと考えていると思われてしまいます!!
 咄嗟に顔を逸らした私でしたが、全然体の熱さはおさまってくれなくて、そのあとの文字を書く練習ではうまく字が書けませんでした──